お前は逝ってしまった、あの日・・・
恨んだ、一人で逝ってしまったお前を
憎んだ、一人で逝かせてしまった自分を
怨んだ、お前がいない、この空っぽな世界を
けど、そんな俺を、バカすぎるオレを好いてくれた奴が現れたんだ
お前とは違った、けど、根っこは同じの美しい心の持ち主だった
自分の心から湧き上がってくる、「好き」を惜しみもせずに、
乾ききり、罅割れ、痛んだ俺の心に注ぎ、思い出させてくれたんだ
俺がお前を本気で好きだった事
お前が俺を真剣に愛してくれた事
俺のお前への「好き」が偽りなきものだった事
あの日から、ずっと見る俺の夢の中に縛り付けられたお前は、
いつも泣いていた、しゃがみ、俯き、小さくなって
足元に落とす涙は、俺を責めているものだ、と思ってた
辛かった、涙が零れ落ちる音が
お前の足元でなく、俺の心に染みこんでいく涙の熱さが
けど、違ったんだな
お前が責めていたのは自分だったんだ
俺に自由になって欲しい、明日を見て欲しい
けど、己を呪い、自分一人だけに縛られていても欲しい
そんな、全身全霊で愛するが故の自己中心的な考えを責めて、
いつも、声を必死に殺して泣いていたんだ
永遠に一緒にいたかったのに、いてあげる事が出来なかった、
体も心も弱かった自分を、必要もないのに痛めつけていたんだ
俺は、ホントにバカだ
好きだった女を生きている時も、死んでからも、泣かしてしまうなんて
お前が泣く必要なんかないのに
お前が傷つけるべきは、自分じゃなく、俺なのに
今日、アイツが俺を「好き」と言ってくれた
だから、決着をつけよう、と思った
夢の中のお前と、すぐに逃げずに、向き合おう
実らずに終わってしまった、若さゆえに終わらせてしまった恋に
全力で終止符を打とう
俺の中のお前には、いつでも笑っていてほしい
俺が好きだった笑顔だけを、いつまでも残したい
泣くお前に、俺は謝ったりしない、
詫びの言葉を口に出す資格は、俺なんかにない
その代わりに、「ありがとう」を言い続ける
俺を好きになってくれて、ありがとう
お前を好きにならせてくれて、ありがとう
「好き」を思い出させてくれて、ありがとう
俺は明日から、新しい恋をする
お前を泣かさない為、笑っていてもらう為に、
アイツを俺が出来る全力で、いつまでも愛す
守れない約束を交わすつもりはない
だから、これは誓いであり、祈りだ
俺はお前を忘れない為に、思い出したりはしない
好き“だった”お前と、俺と、好きなアイツと一緒に
あの日から続く、明日へ、しっかり歩みだしていこう
ありがとう、ありがとう・・・微笑ってくれて、ありがとう

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