鉄道コム

2008/10/20  0:57

大宮操車場 ハンプ入換の情景 カーリターダー篇  大宮操車場
こんばんわ。
昨日は1日で671件のアクセスをいただいたようで。スゴイですね。EF55の引退はそれだけ皆さんの興味を惹いたということでしょう。

今日は落ち着きを戻すために、大宮操車場のネタをアップしたいと思います。

ハンプ入換の要となるのは、坂道はもちろんですが、そのまま転がして終わりというわけではありません。前回もお話したとおり、時速40kmオーバーのスピードが出てしまうくらい強烈な坂ですので、これにダイレクトで飛び乗れるほど入換手は超人達ではありません(笑)。

坂の途中に『カーリターダー』というスピードを制御する装置が付いています。
簡単に申しますと、シリンダーに圧縮空気を込めることにより、テコの作用で両側から金属製の板が大きなクリップのような形で車輪を挟むという動作をします。

クリックすると元のサイズで表示します

下りハンプのカーリターダーを上から見た様子です。緊締部にカバーが付いているのですが、1組だけ外されています。脇にボコボコと付いているものがエアーシリンダーで、各シリンダーに付いている細いホースでエアーを送ったり抜いたりして、車輪を閉めたり緩めたりする構造になっています。ちなみに、左上にあるタンクが空気ダメになっています。


クリックすると元のサイズで表示します

ちょっと暗くて分かりづらいですが、カーリターダーのアップです。沢山並んでいるドラムのような格好をしたものがシリンダーで、エアホースが各個に付いている様子が判ると思います。


クリックすると元のサイズで表示します

前回アップした写真と同じようですが、大宮駅方向を上から撮った写真です。
大宮操車場のハンプの場合、最初に1連のカーリターダーがあり、その下に2連のカーリターダーが2連で3組の方向別に設置されています。
このカーリターダーで入換手が飛び乗りやすいスピードに調整したり、次々と転がってくる貨車の間隔を調整したりします。もちろん、緊急停止という事態もままありますので、その場合は機関士に停止措置をさせると同時に、このカーリターダーを最大限に締め、全ての貨車を停止させます。


クリックすると元のサイズで表示します

坂下側からカーリターダーを捉えた写真です。もちろん、入換はしていないときに撮っていますよ(笑)。
大宮操車場では、限られた線路延長の中で群線を分けなければならないため、このような3分岐ポイントが多用されています。
実はこのポイント、エアー式なんです。マニアの方でも殆ど知らないと思います。
ポイントの切り替えといえば、転轍テコを使用した手動式とモーターによる継電式が一般的ですが、このようなエアー式が存在するということを大宮操車場に配属になって初めて知りました。

次々と坂の上から貨車が転がってくるわけですから、人力に頼るだけの手動式なんて危険過ぎますし、モーター式は力は要らないものの10数秒掛かってしまいますので、いずれもハンプ入換には不適なんですね。
で、安全性と作業性を優先した場合に有利だったのがこのエアー式だったのではないでしょうか。切替えは2秒ほどです。『シュー、バタン』。口で表わすとこんな早いんです。解かるかな?(笑)

何故このようなエアー式が可能だったかというと、カーリターダーと関係が深いのです。
そう、カーリターダーはエアーがないと作動しませんので、ポイントを動かすためのエアーも供給が可能なわけです。もちろん、数が沢山ありますので、相当強馬力のコンプレッサーが使われていたものと思います。

これらの一連の動作は、画面右側に見える信号所の中で全て操作されています。カーリターダーを操作する担当と、ポイントを操作する担当、そして入れ替え間隔を見張る担当がコンビで作業を行っています。
写真は上りハンプ側のカーリターダーで、信号所は上り・下りそれぞれに設置されています。

今日のお話はちょっと難しいかもしれませんね。何せ、このような入換方式が現存しない今となっては、いくら研究をしたくても知る機会が無いわけですから。

このような拙い情報でも、皆さんの知恵の一つになっていただければ嬉しいですね。

鉄道ブログランキング ← やる気の素、私に下さい。
11


teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ