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2010/1/7  0:13

幻の国鉄163系「サロ163−1」  その他電車
こんばんわ。

今日はマニアックネタにさせていただきます。

163系・・・って言われても、「そんな形式ねーよ!」と言われるくらい、鉄道界でも耳にしない形式ですね。私も165系の派生形式と思っていたくらいです。
しかし、考えてみりゃ、大体において数字の少ない方から先に出来ている訳ですから、163系という形式が計画されていたことが想像できますね。


交直流型で言うと、451系・471系(MT46)が453系・473系(MT54)に出力アップされ、さらに455系・475系により勾配抑速ブレーキブレーキを設けて形式が発展しています。
これになぞれば、母体となる新性能直流急行形である153系(MT46)が、出力アップにより163系(MT54)となり、さらに勾配抑速ブレーキブレーキを搭載して165系と発展していくことは自然に納得いくものとなります。

そしてその計画は実際のものとなり、当時、非冷房の1等車(グリーン車)であったサロ152の冷房化を目的として、サロ163が新製されることになります。交直流型とは153系の時点で時代差があるため、TR59形→TR69形と足回りに違いがあります。

しかし、既に勾配抑速ブレーキブレーキを搭載した165系も計画されている段階において平坦線区用の出力アップ車を用意することについては、車両保守や運用管理、さらに広域配転における制約を招くことになるため、形式を165系に絞って増備されることになりました。

このような経緯により、163系は、サロ163が7両製造されたのみに留まり、電動車が存在しないという極めて異質な幻の形式となったわけです。


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昭和54年頃 東京駅にて サロ163−1 急行「東海」

サロ163は、昭和39年に製造され、宮原電車区に配置となります。153系のサロ152を置き換え、153系と共に使用されています。
昭和45年には全車が大垣に転属となり、やはり153系と共に急行「東海」などの優等列車に使用されました。
その後、サロ163−7は113系化によりサロ112−51となっています。

本来ならば165系自体も誕生している時代ですが、サロ163には勾配抑速ブレーキ関係の引通しなどが設備されていないことから、もっぱら153系としか運用できなかったのですね。改造工事を行えば、サロ165としても活用できたのではないかと思われますが、何ら手を加えられることも無く、昭和58年までに全車が廃車されています。

写真は、東京駅に停車中のサロ163トップナンバーを見つけ、喜び勇んで撮ったものです。
当時はまだ詳しい知識は持っていなかったのですが、「サロ163」という車両が存在していることは知っていましたし、163系という形式が空きになっていることも知っていましたので、非常に特殊な存在であったことは自覚していましたね。多分、20系「あさかぜ51・52号」の写真を撮りに行ったときに発見したのだと思います。

同時に計画された165系は東北・上越新幹線の開業後までも残るものが存在しましたが、同じ時代に誕生の経緯を持ちながらたった20年弱で生涯を終えてしまった。163系は、幻かつ不運な形式だった思います。
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