毎月一回、ボイストレーニングの先生が東京から来られます。
スケジュールが合わないと 一ヶ月待たなくては行けませんね。
だから 行けるときはとても嬉しい。
私は55歳まで 歌うという事をほとんどしていなかったので、歌を習いだしてから、本当に大変でした。
まず、声が出ない。


歌の師匠
伊藤君子先生のおかげで、歌を歌う辺りの領域の声が良い感じで出る様にはなってきました。
もちろん音域も少しは広がり、自分用の楽譜で歌う限りはそんなに困りません。
でも、もっと声に幅ができると、普通の声にも豊かさが出てきますよね。
それで伊藤先生が ボイストレーニングの先生を教えてくださったのです。
本当に良い先生方に出会いました。
「VT Artist Development」です。
今までの人生で ここから先の高音は全く出ない、一度も出た事が無い。
その事に劣等感がある。。。。。
そんな私が、ここの先生に出会って声が出るようになったのですからね、やっぱりプロって本当に凄いです。

高音は全然出ないと言う人生をずっと送ってきた私は 高い音を出そうとすると、心が先に「無理だ〜〜」と思ってしまいます。
なので、もちろん身体も緊張します。
そして、のどをギュっと絞めてしまって、余計に声が出なくなるのです。
最初の頃、先生が色々工夫をしてくださったので、力んだ声でしたが 何とか少しずつ音域が広がってきました。
力んだきつい声。それでも良いから出してみようとおっしゃって、しばらくはその練習をしてきました。
声が出ない・・・・と言う絶望感に こうして少しずつ 希望を与えてもらいました。
忘れません、あのときの感覚

「あ、出るようになるかもしれない」という感触を持った日。
で、次には高音を出す時に、「声が出なくても良いから力まない」という練習をしました。
「
は〜〜〜」という小さな小さな声にならないくらいの息の音。
それでも良いから力まない。そんな練習です。
それだけでも練習になるから・・・・・と励ましてもらいました。
声帯の筋トレでしょうか。
それを続けるうちに、少しましになってきました。
それから次は 高音からスタートのボイストレーニング。
これだと何とか少しずつ 高い声が出るようになりました。
次には 低音から始まり高音に行ってまた低音に戻る練習。
これが難しかった〜〜。
低音から出発すると 身体はその使い方を覚えてしまいます。
だから、高音に行った時に 高音の筋肉を上手く使わず、又例のごとく頑張って力んでしまう。
ずっとずっとそんな風でした。
でも、先生は私の様子を見ながら 色々な工夫をして、私の身体が力まないけれど高音が出る・・・・・と言うのを覚えるように持って行ってくださいました。
最近では 力まないで声が出るようになってきましたよ。
まだまだ そんなに高い声ではありませんが、かなり音域が広がりました。
それも 高音と低音の両方にね。
すると、普通の声の領域も良くなったようで、今でも、ライブの度に「声が伸びるようになったね〜〜」とお客様方に言って頂いています。
息のコントロールが上手くなったので、声のコントロールも上手くなり、長々と伸ばしている声が徐々に弱まってしまう・・・・と言うような事もありません。
さて、やっと 今日書いておこうというところにまで、たどり着きました。
今日のレッスンです。
今日はなんと

低音の練習でした。
ビッックリです

だって、低いのは出るので レッスンの必要があると思わなかったのです。
でも、先生はおっしゃいました。
今 余り力を入れずに高音を出しているから、低音部がそれに引きずられ弱々しい声にならないようにという事でした。
確かに、低音から高音に行くときは良いのですが、高音から低音に戻る時に 最初のようなしっかりした声になっていなかったのです
面白いです

人間の身体って本当に不自由なものなのですね。
やった事しかできない。・・・・・・当たり前ですけれど。
しかも、できていたはずの事も 他の事ができた時に、その事に引っ張られて変になったりするんですね。
改めて、「人間の身体の不自由さの不思議」を認識し、興味深く思いましたよ。
良い先生に出会うというのは 大切な事ですね。
たった一度のレッスンでも声が変わったので仲間シンガー達がびっくり。
今では 5人もの仲間も同様に習っています。
また、練習も頑張らなくちゃね。
でないと、先生方に申し訳なく思うのですよね。

3