「共謀罪」が成立した。
自由民主党という「民主」の文字の入った党は 自らその民主主義を捨てた。
自民党は昔から強硬採決をする党ではあったけれど、審議を尽くそうという姿勢が徐々に見られなくなり、ついに採決の省略までして、成立させてしまった。
公明党は追随するだけの党になってしまった。
情けなく、腹立たしい。
昔こんなことを聞いたことがあります。
世界中のサルたちが同じような時期に 芋を洗うようになり、人間へと進化をしていったと。
見てきた人はいないので、本当かどうかわかりませんが、少なくとも世界中で人間という種が 同じような時期に誕生し、今に至りました。
多少の違いはあっても、世界中で人類が生まれたのです。示し合わせてもいないのに。
それはすごいことです。
でも、人間界のこの不穏な符号は私を本当に不安にします。
世界中が不寛容になっている。
自分とは違う人間を糾弾し抹殺しようとする。
声のでかいだけの人間が 強権を使う人間が国のトップに立ち、したい放題をしていくのを、私たちはただ見ているしかない。
私たちはひたすら静かに 時のすぎるのを見ている。
自分で自分の首を絞めているのに。
日本の国のこの体たらくに腹立たしく思っていると同時に、世界中が不寛容になだれ込んでいっているのを本当に恐ろしく思う。
声のでかい人間が勝つということは 力任せに物事が進んでいくということだと思う。
そこでは、子供、老人、障碍者、今でもまだ弱い立場である女性……そうした弱い側の人間は徐々に生きにくくなっていって行ってしまいます。
富がどこかに集中し、権利が集中し、弱い者たちはさらに弱い立場になっていっている。
政治が堕落したのは 私たちが関心を持ち積極的に意見を言うことが無くなっていっているからでしょう。
そして、共謀罪が成立し、それは加速していくのでしょう。
原発事故が全く処理されていないのに、原発が再稼働していく。
沖縄の美しい海が壊されていく。
保育の問題は後回しにされ、こんな共謀罪が成立してしまった。
あちこちで少しずつ少しずつ 私たちの首が締まっていく。
私はこんな政治を見ていると、胸が苦しくなるのです。
子供たち、未来を担うはずの小さな人たちに残す社会が、日本が、こんなことになっているとは。
私たちが渡すバトンが 泥にまみれ、手にする子供たちを傷つけていく……そんな感じがしてなりません。
だから、諦められない。
こんな社会になっていくとは思ってもいなかった。
政治は成熟していくと思っていたのです。
話し合いの術が もっと磨かれていくと思っていました。
不寛容。
寛容であるということは自分が努力すべきことなので、受けないのかもしれませんね。
でも私たちは人との関係の中でしか本当には幸せになれません。
裸になると、何の武器も持たない人間。
弱い弱い人間が唯一持っているのは暴力ではなく知恵です。
つながろうとする力です。
そして何よりも、相手を思うことのできる想像力です。
それこそが私たちの武器だと思うのです。
これからも諦めずに コツコツと社会が明るく優しく柔らかくなるように頑張っていきましょう。
今日もいいお天気です。
朝のきれいな空気をいっぱいに吸って、前を向いて、さ、一日をきちんと丁寧に暮らそうっと。

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