ジャコメッティというと あの細長い歩く人や犬などが有名ですね。
日本とのかかわりで言うと、矢内原伊作がずっとずっと 彼のモデルもしていたことが有名ですよね。
私はとにもかくにもジャコメッティが大好きです。
彼の作品は私の心の奥の奥まで届いてきて、体中を興奮させ、感動させるのです。
でね、今回東京に行って、たまたまそのジャコメッティ展が開催されているのを見つけました。
そして、行ってきたのです。
「ジャコメッティ展」
9月4日まで。
新国立美術館です。
これは是非是非是非是非 行ってらしてください。
素晴らしかったのです。
作品がたっぷり紹介されていて、彼の苦闘の歴史も分かります。
変遷が分かります。
また、解説がとても分かりやすく 理解が深まりました。
展示の方法も ゆったりしていて、時間をかけてみることができました。
あ、でもね、足元からクーラーの風があちこちから出てきて 寒くて寒くて。
それとね、あまり休憩できる場所がありませんでした。
それだけは押さえておいてくださいね。
そして、絶対に行った方が良いです。
彼は ずっと人間の存在を追いかけ続けていたと思います。
あの細い細い像も 彼に言わせたら、「見た通りに作ろうとしている」のだそうです。
ほんの数センチのあの小さな小さな像も 初めはちゃんと作っていっているそうですが、どんどん小さくなってあのようになってしまうのだとか。
そして、それ位なら何とか耐えられると。
不思議ですよね、見えた通りに作ろうとしたら小さく小さくなるし、せめて1mくらいにしようとしたらあんな風に細くなっちゃったのだそうです。、
その彼の目に 人はどのように映っていたのでしょうか?
一つ気づいたのは どの像も絵も、全然表情がないことです。
彼にとって表情のようなものは、一時的なものだし表面的なものだと言う事でしょうね。
そして、肉も動きも 削ぎ取って、ただただその存在そのものに迫りたかったのだと思いました。
それも刻刻変化していくものを追い続けて。
矢内原によると、彼がモデルをしている時、集中して作っているときに矢内原が少しでも動こうものなら「あ〜!!」と絶望している人のような声を出していたそうです。
わ〜〜、恐ろしい。
素晴らしいのは 矢内原だけじゃなく、何人かの人たちが彼のためにモデルを続けていたことです。
よほどの経緯がない限り そんなことはできません。
毎日7時間くらい、少しでも動こうものなら「あ〜!!」なんて言われちゃうのですからね、身じろぎもできません。
そんなのが毎日ずっと続くのですから、私にはその忍耐が 考えられないことのように思えます。
それを我慢してでも そばにいて、彼の作品の手伝いができることが本当に嬉しかったのでしょうね。敬意を持っていたのでしょう。
私は 本当に感動し、あるディエゴの像を見て涙が出てきてしまいました。
ある女性の絵を見て 体が震えそうになりました。
こんな風に、こんな風に 人という存在に迫りに迫って 自分をどこまでも追い込んで(ご本人は追い込んでいるとは全然思わないでしょうけれどね)。
展覧会の最後には 撮影オッケーのところがありました。
私は作品を撮る気がしなくて、会場の雰囲気を写真にしてきました。
会場を後にして、次に赤坂サカスというところに行きました。
余りにも冷えすぎたので、外で晩御飯。
その後、こんなお遊びも。
ジョジョの奇妙な冒険の悪者みたいにビンに閉じ込められました〜〜!
さてさて、私はどこでしょうか?
と言う訳で とっても充実して楽しい一日になったのでした。
ライブは31日。
その前にこんなに遊んだことはありません。
でも、今回は たくさんのアートに触れ、とても良いエネルギーをいっぱいいっぱいもらいました。
あり得ないほどの感動も味わいました。
それを私の中で、私自身のエネルギーに変えてライブに臨みたいと思っているところです。

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