「メッセンジャーナース」という言葉を知っていますか?
私は初めて知りました。
今日は「在宅看護」の講座をうけてきました。
そこで知った言葉です。
最後は家で過ごしたい・・・・・そう声を上げる人が増えてきました。
けれども、よく聞くのは家族の大きな負担です。
場合によっては 暴力が起こったり、介護疲れの果てに事件になることもありますね。
本当に悲しいことです。
元はといえば、優しい気持ちから出たことなのに、次第に追い詰められてしまうのでしょう。
そこには たくさんの問題がありますが、家族がどんどん孤立していくことが大きな要因になっているようです。
お医者様に 患者の意思を伝えきれない。
ナースやケアマネージャーに自分の辛さを分かってもらえない。
思ったようなサポートを見つけられない。
いくらでも問題はあります。
そんな時、寄り添ってくれる専門家がいて、お医者様との間に立って意志を伝えたり、分かりにくい所を説明してくれたら・・・・。
次々わき起こってっ来る不安に寄り添ってくれたら・・・。
どんなに心強いことでしょうか?
メッセンジャーナースと言うのは そうして、患者や介護をしている家族に寄り添い、お医者様をはじめとする専門家に、その人たちの声を届ける仕事をしようという人たちのことです。
名前にある通り、皆のメッセージを届けようと言うことですね。
今日学んだこと:
*患者は病状が同じでも、望む治療は 一人一人違っていること
*また、病状や状況の変化に合わせて、その意思も変化していくこと
*常に不安や揺れがあり、その意思も変わりやすいこと
そのそれぞれの、そして折々の違いや変化に応じて メッセンジャーナースはどこまでも患者に寄り添ってくれる心強い存在になろうとしているのです。
そして、彼女たちが目指しているのは最後の日々を長く保つことではなく、患者が揺れながらもどこまでも自分らしい日々を全うできるように、細やかに対応していきたいと言う事でした。
私はそんな存在があると言う事を知っただけでも心強くて嬉しかったのですが、何よりも、とっても誠実に熱意をもってメッセンジャーナースの仕事をしていこうと言う人たちが沢山いると言う事に感動しました。
現実には お医者様をはじめとする医療のチームの人たちと、患者や家族に挟まれて なかなか困難なことだと思います。
それでも、人ひとりの命の最後の最後までの「質」を問い続ける彼女たちの熱い姿に感動しました。
そして、主役はその患者自身なのだと言う事が良くわかりました。
いつか、私がその主役を務めることがあるとして、私は自分がどのような日々を過ごしたいか、ちゃんと言えるのかしら?
父も母もほとんど介護をする間もなく逝ってしまいましたから 私には介護というものの現実が分かりません。それもまた、私が自分の未来を考えられなくしています。
リアリティがないのですね。
でも、今日は 考えなくちゃと思いました。
「死に向かう日々のこと」を考える事は、結局「命をどうとらえるか」と言う事でもありました。
それはこれから生まれてくる命のことを考える事でもあります。
貴重な体験をしました。
もっともっとたくさんの人に、こんな素晴らしい活動をしている人たちのことを伝えたいと思いました。
興味がある方はおっしゃってください。
結構 各都道府県にいらっしゃるようですので。
そうそう、在宅の場合、医療チーム(医者、看護師、栄養士、薬剤師、リハビリ等々)が 一つになることが難しいですね。同じ場所に居ないのですから。
メッセンジャーナースはその人たちをつなぐ役目も果たさないといけませんね。
そして患者とそのチームともつないでいくと言う考えただけでも目が回りそうな困難な仕事です。
「繋いで紡ぐ」
繋ぐだけじゃなく、それが一つになっていくようにしたい。
そうおっしゃっていました。
一つになった時に、患者の人生は輝き しかも穏やかな自分の日々になるんですね。
それはどんな色をしているのでしょうか?
どんな模様が浮かび上がってくるのでしょうか?
それを決めるのは私達なんだなあ・・・・。
主役ですからね。
そろそろおやすみなさいです。
長時間の学びだったのに、体も心も柔らかいわ。

4