女優をしている若いお友達が是非

と強く言ってくるので、昨日は三谷幸喜の「大地」という作品を見に行きました。
今、ステージ関連で仕事をするたくさんの人が苦しんでいますね。
公演をするのか、自粛を続けるのか。
するとしたらどんなことが可能なのか。
大地という作品そのものはこの方がうまく書いてくださっているのでそれをご覧ください。
ちょっとネタバレ気味ですが。
「大地」
ストーリーは俳優たちが演技をできなくなるという状況下の人間模様を描いたものですが、実際には、コロナのことで思いついたものではなかったそうです。
三谷さんはこの脚本を書くにあたり、「当て書き」という演じる役者を決めてストーリーを描いていくという方法をとったそうですが、それが生きていました。
そして、19歳から76歳までの11名の役者が一つのチームになって溶け込んでいたことにもちょっとした感動を覚えました。
コロナ下での練習は大変だったでしょう。きっと、そんなにみんなで集まることはできなかったはずです。
それでも、一つのチームとして作品を仕上げて行ったこと、その作品の質の良さに感動しました。
作品については、きっとネットでいろいろみることができると思うので、違う観点から感じたことを書いておきます。
それは舞台装置です。
舞台美術と言い方の方が良いのでしょうか?
あまりにも美しいので息を飲みました。
そうですよ、まだお芝居が始まる前から舞台が見えていて、その美しさに感動したのです。
美しい上にとことん考えられた装置でした。
特に今俳優同士があまり近づきすぎないということも大切ですが、それが不自然になっても困ります。
その相反する条件をこの装置が支えた上に、この物語りを根本的に質の高いものに押し上げたと感じたのです。
品が良い。
そして、俳優の動きや登場の仕方などに、レベルが高いと感じさせる装置だったのです。
調べてみると堀尾幸雄さんというかたで、オペラから三谷幸喜・野田秀樹という人たちの舞台、そして、劇団新感線と有名な作品をたくさん手掛けている人だったみたいです。
やっぱりね。
この方のインタビューを見つけました。
8回にわたって書かれていますから長いけれど、全部読んでくださいね。
とっても面白いです。
そして、とても大変で、やっぱりその舞台を支えるすごい仕事なんだなとわかります。
いいえ、支えるというより一緒に生み出すと言った方が良いくらいです。
堀尾幸雄さんインタビュー
よかった〜〜〜

また、こんなにすごい人のことを知ることができて。
しかも日本にいていろいろ仕事をしている人だから、これからも見ることができそうです。
楽しみが増えましたね。
そして、あのオペラの舞台はすごかった・・・・・と思っているものがあるのですが、あれはこの人じゃなかろうかと思っています。
後でパンフレットを探してみようっと。
さて、もう一つ。書きたいことがあります。
それは観客です。
コロナ、コロナで騒がしい日々。
舞台を観に行って、何かあったら大変。
でも行きたい。
だから・・・・・と みんなが思っているのがわかりました。
まず、劇場に行くと、半券に名前と連絡先を書かされます。チケットも自分で「もぎる」のです!
で、何かあった場合のためにアプリをダウンロードさせられ(!) しかも「大阪コロナ追跡システム」のコードをスキャンし登録させられ、熱を測って消毒して、やっと中に入れました。
そして、また感動したのが観客です。
こうして入るまでもですが、中に入ってからも、とってもおとなしい。
ベルが鳴って座って舞台が始まるまで数分ありますがみんな全く話そうとしません。
トイレにも、たくさんの人が並ぶのに、ちゃんと間隔をあけ、気遣って行き来していました。
みんな、これが成功して欲しいから、何かあっても舞台そのものが悪かったかのようになってしまうからそれを恐れて、できることは全てしようとしているようでした。
主催者も観客もね。
みんな同じ気持ちで 成功のために、できることは全部しようとしていることがわかりました。

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