藤十郎さんが亡くなられました。
コロナのおかげで歌舞伎は全然行けていなく、よく今まで見たものを思い出していました。
やはり大ベテランは素晴らしい。
中でも藤十郎さんは 女性役ではそのたたずまいだけで、私の胸をキュッと締め付けてくるほどの初々しさや、愛らしさがあって、本当に凄い人だと思っていました。
たたずまいだけで・・・・と言うことは、身体中がもう愛らしい女性になってしまっていると言うことですもんね、凄いです。
私は女性ですけれど、一度もあんな風に初々しかったり愛らしかったりしたことなんてないだろうなあ・・・・と変に羨ましく思ったりもしました。
家に戻って、動きを少し真似てみようとしましたけれど、それだけで、たたずまいというのはその心のありようから出ているんだろうなと思いました。
つまり、心の奥から初々しく女性でいらして、それが鍛えられた全身に行き渡っていたのでしょうね。
体と心がぴったり一致していくんでしょう。
今日は なんだかそれで、体から力が抜けちゃったような気がしています。
見に行けるのを楽しみにしていましたしね。
藤十郎さんは老衰ということです。
ずっとずっと歌舞伎を生きてこられて、突き抜けていかれたのですから、お見事というほかありません。
でも、やっぱり、寂しい。
今日はちょっと、大人しくさっさと寝ることにしようと思います。。。

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