大町さんの次はDNA研究のお二人です。
高 橋 洋(たかはし ひろし)さん
(独)水産大学校 生物生産学科 助教
昭和48年1月20日 兵庫県に生まれる。
主な著書:保全遺伝学入門(訳書),淡水魚類地理の自然史
演題:AFLP法によるアカメの遺伝的多様性・集団構造分析
講演の中で宮崎産と高知産のアカメに少しの差異があることが昨日わかったがこれは注目してこれから詳しく見ていく必要があるということでした。
3人目は
上田修作さん
2012年3月 東京大学理学部卒 現在、東京大学大気海洋研究所行動生態計測分野 大学院生
演題:アカメの徹底的な遺伝的多様性解析を目指して:次世代シーケンサーを用いたマイクロサテライトDNAマーカーの開発
上田修作・武島弘彦(東京大学大気海洋研究所)・高橋 洋・田上英明(水産大学校)・小松輝久(東京大学大気海洋研究所)
お二人の講演で、アカメは遺伝的多様性が著しく低いということが共通していました。
アカメの遺伝子からのアプローチは始まったばかりでこれからどんなことがわかってくるのか楽しみです。分析の精度を高めるには壊れていないサンプルが必要なこと、各地域で20個体以上のサンプルが欲しいといいます。
今後、私たちもサンプルの採集に協力して、色々な角度から見えてくるアカメの姿がみたいものです。
サンプルはウロコでも可能ですが、放流を前提にした場合の最高のサンプルとしては、鰭の一部を切り取ってすぐに無水エタノールに保存したものがよいそうです。鰭の一部を切り取ると書くとアカメにダメージが大きいのではないかとご心配になるかとおもいます。この場合、切り取る鰭はサイズで5mm四方ほどで、彼らの生活には問題ない程度だそうです。
ウロコの場合でも皮膚片の付着したままのウロコをすぐに無水エタノールの入った容器に入れるのが最もよい方法です。
ご協力をお願いします。

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