"Are you happy?"
世界デュアスロン選手権
ついにここまで辿り着いた、世界で一番速いのを決める大会。
東京の家を離れてから移動すること17時間。
イタリアの江ノ島的存在リミニに到着。
バイク試走やらラン試走をし、体調を万全にして大会に挑む。
〜1stラン10km〜
世界の強豪がたった1本の線の後ろに並び、号砲を待つ。
Take your mark...
トライアスロン独特のなんとも言い難いあの音とともにスタート。
オレは落ち着いていた。
特にトップ争いをするわけでもないし、あわよくばってこともない。
自分のペースを崩さないように走った。
ラスト2,5kmも冷静に周りの状況を見て、後ろのラン集団を待てたし。
そして自己ベスト32'08。追い風は今日も吹いてる。。。
〜バイク40km〜
ランからバイクに移るのに多少てこずり、集団から少し離れる。
なんとか集団に入るためにペダル踏む。
そして2kmくらいして追いつくと、ふくらはぎ&ふともも裏がつる。
足がつっていてもこぐしかない。
ふくらはぎに激痛が走っても止めない。
ペダルを止めるときは、バイクパートが終わるときか先頭に抜かれて失格になってからだ!
答えはもちろん前者で。
終始、足の痛みと闘いながらもなんとか先頭から逃げ切り、バイクをこぎ終える。
〜2ndラン5km〜
バイクから降りた瞬間、またも足がつる。
足がつりすぎてランシューズがなかなか履けない。
履いてからも右足のふくらはぎがちぎれそうなくらい痛い。
右足をひきづりながら、走り始めると色々な国の人が。
「ジャポネーゼ!アレ!アレ(←頑張れ?)!」
とか
「ゴー!ジャパン!」と応援してくれる。
応援に国境は関係ないな。。
そして、2ndラン序盤にしてすでにオレは感動のあまり泣いてる。笑
半分をすぎた所でようやく足の痛みが和らぐも泣くのを押さえるのが精一杯でペースもあがらない。
ラスト200mでみんなに寄せ書きしてもらった日本の国旗を受け取り、
その国旗を掲げながら、そして泣きながら、ゴール!!!!
結果はU-23で完走した中で最下位の17位。(6人失格)
でもあの時のオレに順位なんて関係なかった。
間違いなくオレは今回、1人でレースをしていなかった。
ありきたりだけど、オレの使えぬ足を応援が動かしてくれた。
泣きじゃくるオレに笑顔の大会MCがオレにこうたずねた。
"Are you happy?"
オレは答える。
"I'm very happy."
あの時の幸せは世界で1位だったに違いない。。。

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