ACL準々決勝第2戦 全北現代 VS 浦和レッズ (全州ワールドカップスタジアム)
最後まで冷静に “フットボール” に徹した浦和レッズが勝利を手にしました。
埼スタで行われた第1戦を2−1で勝利して、韓国に乗り込んでの準々決勝第2戦 『全北現代戦』です。
第1戦はアウェイゴールを与えての1点差勝利でしたので、負けない戦いを求められる試合でしたが、
選手もサポーターも絶対に勝って準決勝に進む意気込みで臨んだ試合でした。
事前のオフィシャルの情報では地元警察の通達で旗竿、棒の類は持ち込み禁止とのことでしたが、
ふたを開けてみればほとんどチェックなしで、持ち込み放題といった感じでした。
… まあ、持ってきちゃったんで、とにかく話せばわかると言うことでしょう (((^-^;;;
… 没収覚悟だったこともあり、普段の試合に比べればフラッグ、ゲート旗の数は少なかったと思います。
… 中にはダンボールで旗竿をその場で工作して振っている強者も… (^o^)/
試合開始前から発炎筒が焚かれ、双方のゴール裏からブーイングが発せられるピリピリとした感じでした。
試合開始前の威風堂々に高ぶるものを感じ、ここに来られなかった仲間の顔が浮かんできました。
レッズゴール裏は選手入場と共にビッグフラッグが広げられ、多くの発煙筒が焚かれました。
赤い炎と煙にむせかえるような海外アウェイを実感させられる瞬間でもありました。
試合は開始早々に相手のたった一つの拠り所だったアウェイゴールを帳消しにする先制点をゲット!
平川のクロスを相手DFが処理を誤ったところを、ポンテがボールをかっさらいシュート。
相手GKが弾いたボールを達也が綺麗に決め、第1戦に続いて早い時間にゴールを奪いました (^-^)/
… あとからの印象ですが、結果的にはこのゴールで試合は決まってしまったという感じがします。
全北は完全にゲームプランが崩され、早々に失点したことで早めの選手交代。
とにかく2点獲らなければ敗退が決まってしまうということで、まえがかりになって攻めてきます。
ただ完全に冷静さを失ってしまい、焦りも手伝って自らのプレーが出来なくなったという印象が強いです。
… “自らのプレー” というのが、あの日の全北のプレーであるならば酷いチームです (-"-;;;
ポンテ、達也に対してはファール以外では止めることが出来ず、
後ろから、前から、横からと、とにかく足首辺りを狙って潰しに掛かってきました。
… 特に達也に対するファールは悪質で、カードが出ないことをいいことにやりたい放題、削りたい放題。
… ある程度ラフにくるとは予想していましたが、先制されなりふりかまずでした。
ゴール裏は怒り心頭でしたが、選手は相手がラフプレーを連発しても、落ち着いていました。
全北の選手が一人退場になってから、ますますラフプレーの連発。
全北の選手は完全に冷静さを失った感がありました。全北の選手の怒りの矛先はレッズの選手に向けられ、審判の判定にもことごとく噛み付く全北の選手たち。
もはやフットボールとは掛け離れたプレーが繰り広げられます。
ラフプレーという相手の挑発に乗らなかったことが、勝因といってもいいかもしれません。
… 闘莉王曰く、
喧嘩じゃない。スポーツなんだから。…そりゃそうだ (-"-;;;;
レッズは早い時間に先制したこともあって、それほどリスクを犯して攻めることはしませんでした。
後半に入ると一人少ない全北の選手の足が止まり始めます。
遮二無二攻めてくる相手をいなし、ラフプレーにも慣れ、危ないシーンもほとんどありませんでした。
中盤がすっかりルーズになって、ゆっくりと楽しい楽しいボール回し (^-^)
… 危なかったのは平川と長谷部がバタバタして、闘莉王が怒鳴り散らした場面ぐらいかな…
… 違う意味で危なかったのは闘莉王の流血シーン ((^-^;;; ありゃ退場でしょう、普通。。。
ポンテはすっかり全北の選手のプレーを見切っており、わざとファールを誘うような動き ((^o^;;;
ポンテは何度も何度も倒されますが、結局はポンテの手のひらの上で踊らされているようなもの。
ファールをもらってはFK。ファールをもらってはFKの繰り返し。普通ならあっというまに退場です。
… 審判もこれじゃあ、退場者ばかりで試合にならんと思ったか、ファールはとるもののカードはでません。
… 相手をしている選手の身にもなって欲しいなぁ…とにかく怪我だけが心配でした。
でもやっぱりフットボールの神様は見ていました (^-^)
神様のシナリオでは、本当は阿部ちゃんのヘッドで追加点のはずが、神様は相当お怒りだったようで、
ポンテのCKは阿部ちゃんの頭にはかすりもせずに、全北4番のオウンゴール(^-^)b
… 現地では決まったのかもよくわからず。都築が喜んだのでゴールなんだと認識するのが精一杯 (^-^;;;
… 誰が決めたのかは試合後までわかりませんでした。ずーっと阿部ちゃんのゴールだと思ってました。
レッズに決定的な2点目が入ったところで、全北の選手の気持ちが切れました。
あとは落ち着いてボールを支配し続け、怪我なく、疲れずに試合を終わらせるだけでした。
気持ちが切れた相手の危険なファールに気をつけて、早め早めにボールを回します。
そして魂を込めたウォーリアから
“PRIDE OF URAWA” が全州のスタジアムにこだまします。
全州ワールドカップスタジアムのアウェイゴール裏には、確かに
“浦和” がありました。
全北が勝手に荒れた試合は、最後までフットボールに徹した浦和レッズが制しました。
これでACLはベスト4進出!夢にまで見たアジアの頂点がかすかに見えるところまできました。
試合終了と同時に主審に中指を立て退場していく全北の選手。主審に詰め寄る全北の監督。
ピッチに投げ込まれる大量のペットボトル。最後まで冷静に対応したレッズの選手が輝いていました。
あの日、謳わなかった
“We are Diamonds” を全州のスタジアムに響かせることができました (^-^)
日本に残った仲間にも聞こえるように、すっかりかすれてしまった喉で精一杯大きな声で謳いました。
ACL AFCチャンピオンズリーグ2007 準々決勝・第2戦
全北現代モータース2−1(前半1−0)浦和レッズ
得点者:4分 達也、66分 ポンテ
主審:アル・ガムディ
2007年09月26日(水) 19:00 KICK OFF 全州ワールドカップ・スタジアム 入場者:31,000人

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