僅かに勝ち点1ですが、これからの希望に繋がる勝ち点1にしなければなりません。
劇的なラストプレーでのPKで追いついたことは、最後まで点を獲るという執念が実を結びました。
大きな歓喜でも、それでも得た勝ち点は僅かに1であり、残留争いから抜け出してはいないのです。
それでもこの勝ち点1は、先日の福岡戦を次に繋げることができたという意味で大きいと思います。
そもそも相性の悪い東海アウェイの名古屋戦ですが、負けるわけにはいかない状況でした。
豊田スタジアムの屋根は閉じられ、空気が重いと感じるほど湿度の高い過酷な条件での試合でした。
試合開始前に少し雨が降りましたが、屋根を開けていても問題はなかったと思うのですが…(;´ー`)
赤豆さんが注目していた直輝はしっかりと先発に名を連ねていました (o´∀`)b
先発は、基本的には福岡戦を継続しながら、小島→暢久、マゾーラ→原と変更がありました。
サブには予告通り中東帰りの元気の名前もしっかりと入っていました。
※2011.6.28 内容に誤りがあり修正しました。指摘して頂いた方に感謝致します m(__)m
名古屋はDFを3人先発させ、当初は3バックのような形だったのですが、
早い時間から闘莉王をアンカーの位置に上げ、4−1−4−1のような布陣でした。
ダニルソン選手が出場できないための苦肉の策かもしれませんが、これは結果的に助かりました。
立ち上り、いきなりマルシオと達也のコンビからマルシオがシュート放ちペースを掴みます。
左サイドでの先発だった直輝はやはり中盤を動き回り、直輝が動くことで回りもリズムを作ります。
達也、マルシオ、直輝と絡んだ攻撃で、サイドから名古屋ゴールを脅かしてはいましたが、
高さのあるDFがやや引き気味に構える名古屋守備陣を崩すまでには至りませんでした。
前半23分、名古屋ゴール前でアクシデントが起こりました。
暢久の右からのクロスに合わせたマルシオが、DFに入った千代反田選手と頭と頭が激突。
千代反田選手は頭から流血し、立ち上ったマルシオは脳震盪を起こし足元がフラついていました。
マルシオは直輝と一緒にピッチにいる方がやり易そうだったので、
早い時間帯での交代はとても残念でしたが、頭を強打していますので無理は禁物です。
それでもマルシオはピッチに戻ろうとしましたが、大事を取ってここで元気と交代となりました。
五輪予選から帰ってきたばかりの元気は疲れがあったと思いますが早い時間での出場になりました。
マルシオに代わった元気は左サイドハーフに入り、直輝がマルシオの位置へとポジションを変更。
この緊急事態で、なかなか見れなかった 峻希、直輝、元気 がそろってピッチに立つことになりました。
さすがにクウェートから帰国し、その足で合流したばかりの元気は疲れていたと思います。
それでもシュートまで持っていくのは名古屋との相性の良さを感じられましたが…
しかしなかなか勝負の縦パスがなかなか入らず決定機を作ることができません。
しっかりとブロックを作って守る名古屋の守備陣を慌てさせることができませんでした。
そして前半終了間際、気をつけなければいけない時間帯に失点を喫してしまいました ゜゜(´□`。)°
永田が早い時間にカードを貰っていたこともあり、ケネディ選手に厳しくいけませんでしたので、
ケネディ選手のポストプレーには苦しめられましたが、嫌な時間に綺麗に決められてしまいました。
順大もボールの出所が見えなかったので反応が遅れてしまいした。
ケネディ選手のポストから複数の選手がコースが動き出し、磯村選手に決められてしまいました。
ボールは持てるものの決定機が作れず、ロスタイムにワンチャンスを決められてしまいました。
レッズにとっては、嫌な時間帯に、嫌な先制点を与えてしまいハーフタイムに入りました。
後半に入るとほぼ一方的にレッズが攻勢をかけました。
セットプレーの流れから達也が身体を反点させながら右足で放ったシュートは惜しくもクロスバー。
達也が押し込みゴールネットを揺らしたシーンでは惜しくもオフサイドの判定で得点ならず。
レッズの前へ、ゴールへ、という意識がどんどん強くなるのを感じました。
その後、レッズは啓太に代えてマゾーラを投入。
マゾーラはトップに入り、達也が右サイド、直輝がボランチに1列下がるという布陣になりました。
ペトロのこれまでの采配を見ると予想通りだったのですが、達也→マゾーラで良いような気が…(;´ー`)
ただ、マゾーラはこれまでとは、少し印象が代わるプレーを見せてくれたと思います。
これまではボールを持つと、ただひたすらにドリブル突破を仕掛ける強引なイメージでしたが、
今日は、味方を使い突破を図ったり、サイドチェンジのパスを出したり、周りと連動する動きを見せ、
個のチカラだけでなく、組織プレーが見られ、チームに溶け込んできたという印象を受けました。
レッズはその後、交代で入ったマゾーラから最大のチャンスを掴みました。
マゾーラが左サイドを突破して入れた早いクロスに、ゴール前で原が上手く合わせたのですが、
至近距離からの強烈なシュートは名古屋GK 楢崎選手に止められてしまいました。
さらに楢崎選手はこのプレーで左手を負傷し、名古屋のGKは高木選手に交代しました。
そしてこの交代の際に、なぜか楢崎選手が激高し、レッズゴール裏に向かってタオルを投げつけ、
集音マイクを蹴り上げて、激怒しながら退場していくという “らしくない姿” を見せました。
何があったのかは分かりませんが、楢崎選手が治療中はレッズゴール裏はチャントを継続しており、
大きなブーイングはありませんでした。楢崎選手よりも自軍の選手という姿勢だったと思います。
楢崎選手のこの行為に対してレッズゴール裏からは大きなブーイングが発せられました。
何かヤジが飛んだのかもしれませんが、あの喧騒の中でまともに聞こえるとは思えませんし、
これまでレッズサポのブーイングやヤジなど何度も聞いているだろう楢崎選手のあの行為は意外でした。
冷静に自分を失わない選手というイメージでしたが、あれは警告に値する行為だと思います。
その後は守る名古屋に、攻める浦和という展開だったのですが、守る名古屋を崩すのは大変です。
元気が何度かドリブルからシュートというチャンスを作るのですが名古屋守備陣を崩せません。
直輝がボランチの位置まで下がってしい、攻撃面では停滞する時間が続きました。
ペトロは達也に代えて梅崎を投入しますが、守備を固めた名古屋を崩すのは容易ではありません。
そしていつの間にか前線にはドリブラーばかりが…誰がどこのポジションなのかわからない…(^^;;;
早々と時間稼ぎに入った名古屋でしたが、このまま勝ちきるのが名古屋のサッカーなのでしょう。
1点を追いかけるレッズは、スピラを上げ、最後までゴールを目指す姿勢を貫きました。
ピッチから最後まで諦めずにゴールを目指す選手の熱が伝わってきました。
守りに入った名古屋を崩す術を見い出せないままロスタイムの6分も過ぎましたがボールを繋ぎます。
跳ね返されても、何度も拾ってはクロスを上げ続けました。ラインを割れば試合終了だったでしょう。
そして、クロスをスピラが流したボールが相手のハンドを誘い最後の最後でPKを得ました。
扇谷審判に詰めよる名古屋の選手。しかし判定は変わりることはありませんでした。
アレックス選手、田中選手に、何やらプレッシャーをかけられているキッカーのマゾーラ。
ゴール裏では中心に向かって密集を始めるレッズサポーター。おそらくラストプレー。祈るだけ。
マゾーラが助走を始めるまでの時間がとても長く感じました。
そしてマゾーラは、長い助走から名古屋GK高木選手の動きを見てフワリとボールを蹴りました。
レッズゴール裏は、ゆっくりとゴールに吸い込まれるボールの軌道を追っていました。
とうとう最後の最後で同点に追いつきました。相手の必勝パターンを崩しての引分け。
最後までまったく諦めようとしなかった選手の誇りを賭けた意地を感じるような劇的な同点劇でした。
僅か勝ち点1ですが、これからの希望に繋がる勝ち点1になるかもしれない宝物のような勝ち点でした。
今日の試合は、浦和レッズにとってやはり直輝の起用がポイントだったと感じています。
直輝が動くことで、周りの選手が動く、あらゆる場所に顔を出す直輝の存在は大きいと感じました。
一方で、出場機会を失ってしまった柏木。浦和のハートと浦和の太陽は必ず共存できると思います。
選手の執念というか、チームとして勝ちにこだわった姿勢は最後の時間帯にパスを捨て、
愚直に前線に上がったスピラに向かって何度も何度もクロスを上げ続けたプレーに感じました。
スタイル(今年はスタイルが微妙ですが…)を変え、ただゴールを目指す姿勢に執念を感じました。
とにかく少しでも早く少しでも前にボールをゴールに近づけようとする意識が実ったPKだと感じました。
そしてこの試合一番頑張ったのは順大だったのかもしれません (=´ー`)
きっと、もう1点名古屋に獲られていたら、この試合は終わっていたと思います。
何度もカウンターを食らい、何度も怖い怖いCKやFKからの攻撃を防ぎ、次の1点を阻止し続けました。
流れを切らずに攻撃に繋げる順大のプレーは、味方のリズムを作り続けたと思います。
劇的な試合の熱が冷め、落ち着いて試合を振り返り、順大は本当に良いGKになったなぁと思いました。
名古屋の攻撃では、流れの中ではケネディ選手のポストからの攻めに手を焼きました。
そしてやはりセットプレー。最初から最後まで、名古屋が得た全てのCKが本当に怖かったです。
レッズはセットプレーからどうやって守備をするのかもう一度整理して実践して欲しいと感じました。
最後の最後にPKとなった判定は、赤豆さんもハンドだと思いました。
そしてほぼ同時に、複数のレッズの選手がハンドをアピールしていました。
あのプレー以外にも、PKだ!と思ったプレーが2回ほど…(;´ー`)
だからといって、その後の判定でPKでないものを無理やりPKにしてはいけないと思っています。
しかし、あれはすぐにPKだと思いました。その場で闘莉王ではなく、千代反田選手のハンドだと。
… 映像は見ていませんが、スタジアムで見た自分の感じたものが正しいと思っています。
扇谷主審については、レッズ側から見ても有利に笛を吹いて貰ったという感覚はありません。
きっとどちらのチームから見ても、判定の基準が一定せず、不信を感じる笛だったと感じています。
扇谷主審じゃなかったらひょっとしたら勝ち点3…と感じることもありますがそれもサッカーです。
でもあそこまでブレると集中が切れちゃうものですが、最後まで集中は切れませんでしたね。
劇的なラストプレーのPKで追いついたことで、最後まで点を獲るという執念が実を結びました。
大きな歓喜でも、それでも得た勝ち点は僅かに1であり、残留争いから抜け出してはいないのです。
それでも前年チャンピオンの必勝パターンを崩し、追いついたことは前向きに考えたいです。
前節の勝利を、次に繋げることができたという意味でも大きい引分けだったと思います。
相性の悪いアウェイの名古屋戦は、暑くて、苦しくて、でもとても熱い熱い試合でした (=´ー`)
2011年Jリーグ 第18節
名古屋グランパス1−1(前半1−0)浦和レッズ
得点者:45+1分 磯村(名古屋)、90+8分 マゾーラ
主審:扇谷健司
2011年6月25日(土)19:00 KO 豊田スタジアム 入場者:28,515人

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