体調を崩していたため、いつもの北スタンドから南スタンドに移り試合を観戦しました。
試合内容を振り返るにはあまりにも酷い内容でした。
スコアは0−1でしたが、今季神戸と戦った4戦の中で一番酷い内容だったと思います。
永井がベンチを外れている理由はわかりませんが、
きっとそういうことなんだろうと思い当たるところもあり、
それがその通りならば、まだレッズは大丈夫かもしれない。
南ゴール裏で流した闘莉王の涙の理由もわかりませんが、
きっとそういうことなんだろうと思い当たるところもあり、
それがその通りならば、まだレッズは大丈夫かもしれない。
号泣する闘莉王に寄り添い阿部が自ら泣くのを堪えた理由もわかりませんが、
きっとそういうことなんだろうと思い当たるところもあり、
それがその通りならば、まだレッズは大丈夫かもしれない。
何事もなく永井が出場し、闘莉王が熱い涙を流すこともなく、阿部が淡々としている方が
いまのレッズのチーム状態を思うと怖いことだと思ったりします。
変えなければいけないと感じている選手がいて、
悔しいと涙を流す選手がいて、涙を堪える選手がいる。
いまならまだ間に合うのかもしれません。
3戦して一度も勝てなかった神戸に、そのときと同じように完敗。
今季は勝たなければならない試合をことごとく落とし、実に勝負弱いチームになっています。
例年になく多い非公開練習は、目先の試合に披露する作戦に費やされたのでしょう。
チームとして戦えていないことは、シーズン当初から何の改善もなされていないことで明確です。
神戸戦では、左サイド暢久という奇策のほかは何も変わっていませんでした。
奇策を弄じるだけで、チームとして戦う術をいまのレッズは持っていないのでしょう。
選手たちがよく口にする“自分たちのサッカー”というものが何なのか
ピッチで戦っている選手たちは、それが何なのかわかっていない状態のようにみえます。
迷いや、戸惑い、それは焦りにつながり、焦りはまた迷いにかわっていきます。
「走らない、動かない」 のではなく、「走れない、動けない」のだと感じます。
北スタンドにいなかった赤豆さんはとても歯痒く試合を見つめていました。
時間経過と共に、心身とも疲弊していく選手たちにかける声はありませんでした。
いまのレッズは前の3人で点が獲れなければ、闘莉王以外に点を獲る術がありません。
攻守の切り替えが圧倒的に遅いので、ポンテさえ押さえてしまえばいいので相手は楽です。
パスの供給源を断たれた前線には孤立したFWが残るのみ。押し上げてくる選手は皆無です。
サイドで数的不利な状況を作られ、両サイドが押し込まれるともう攻撃になりません。
残るは闘莉王大作戦なのですが、いまのレッズは闘莉王が上がることが諸刃の剣となります。
闘莉王が上がることについて、いまのレッズに約束事は何もないように思います。
闘莉王が上がったことを想定し、練習で確認できていなければ、試合では混乱を招くだけです。
それでもそれ以外にレッズが得点を獲る術は残されていません。
結局は基本的な約束事が何もない状態。個人の力だけで戦っているように思います。
その場凌ぎに終始してきた今季のツケが、終盤になって噴出しているように感じます。
チームとして1+1が2にもなっていない状況だと思います。
ゲルトの監督としての手腕には疑問符が付きます。
ゲルト監督を無能だとは思いませんが、レッズの監督としての力量不足は否めません。
オジェックの解任理由だった “選手が踊っていない状況” のように見えます。
“ゲルトは異次元だから…”などと発言しているフロントの責任は大きいと思います。
ただ、ここに至る過程は選手たち自らが招いたことであることは忘れてはいけない。
シーズン当初にオジェックを解任し、
ゲルト監督を望んだのは、選手たちであり、
その結果が現在のチーム状態であるということを、忘れてはいけないと思います。
戦術がどうこういう時期はとっくに過ぎています。
監督の人事はフロントの仕事です。監督が変わらなければ選手が変えるしかないです。
今季はこのまま戦っていくしかないのです。選手のプロとしての意地に期待します。
プロとして意地と誇りがあるのならばピッチで戦って欲しい。
己の力をピッチで表現してほしい。自分が出来る全てのことを表現して欲しい。
ピッチの中で戦うことができるのは11人の選手のみです。
せめてそこに送り出された選手が、勇気をもってプレー出来るように後押しをしたいと思います。
いまの私たちに必要なことは、ピッチで戦った選手と言い争いをすることではないと思います。
試合に勝つことは重要なことだと思いますが、決してそれだけを求めている訳ではありません。
勝利よりも重要なものを、いまの“浦和レッズ”は失いつつあるような気がしてなりません。
リーグは残り5試合。水曜日にはガンバとのACL準決勝第2戦が控えています。

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