今から17年前の1990年4月21日、一人の青年が羽田発千歳空港着の飛行機に搭乗していました。彼は、大学を卒業したばかりのある食品メーカーの新入社員で、未踏の大地、北海道、札幌営業所に赴任したのでした。
誰も知り合いがいない土地に行く淋しさ、社会人になる不安感、そして、どうして自分が札幌に・・・という屈辱感が彼の心を支配していました。
彼は何気なく、目の前にあったイヤホンを耳につけました。そして、彼の耳に聴こえて来たのは、ビートルズの「LET IT BE」でした。
自然と彼の頬に涙が流れ伝いました。
でも、「LET IT BE」を聴き終えた時に彼は、ビートルズが「大丈夫だよ。君ならできるよ。頑張れよ!!」と応援してくれていると思ったのでした。
彼は、もう吹っ切れていました。
ネガティブでなくポジティブに生きて行こうと・・・
あれから、17年。
彼は今、「しずる」でお好み焼きを焼いています。


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