小学校の音楽の授業で「日の丸」の歌を習いました。
「白地に赤く、日の丸染めて、ああ美しい、日本の旗は」
七七調って言うんですか、耳に残りやすいあっさりとした歌ですね。
(「新しい歴史教科書」は五七調で講釈風に書かれてあり、読む者の心に訴える効果を狙っているといいますが)
日の丸自体も、実にあっさりしたデザインですね。デザイン的には好き嫌いがあまり出ない、いいものだと思います。
国旗・国歌に対する世論調査というのはあまりないようです。みんななんとなく受け入れてるという「あいまい」な状況にあえて波風を立たせたくないのでしょうか。
2003年に読売新聞が未成年を対象に行ったアンケートを見つけました。
中学生以上の未成年者5000人を対象に実施した「全国青少年アンケート調査」(有効回収数は2942人で、回収率は59%)によると、
「日の丸」「君が代」に対する愛着度を聞いた質問では、
両方に「愛着を感じる」:17%、
「日の丸」には愛着を感じるが「君が代」には感じない:17%、
「君が代」には愛着を感じるが「日の丸」には感じない:4%
どちらにも愛着を感じない人:18%で
「関心がない」:43%
だった。
結構意外な結果ではありませんか?
サッカーのサポーターなんかは、嬉々として日の丸のペイントを顔や体にしてますし、試合開始前にはほとんどの人が起立して「国歌斉唱」してますからね。最近ではプロレスの試合でも「国歌斉唱」することも(なんでやねん)。
実は一般に思われているほど、日の丸・君が代って受け入れられていないのでは? これは別の選択肢があれば、そっちに「乗り換える」用意があるということじゃないか、と僕は思うのですが。
「負の遺産」については、そういう部分があるから日の丸・君が代は絶対にだめだ、とは言えないかも知れません。ただ僕が問題にしたいのは、国の象徴である国旗・国歌は、その国の歴史をも背負わされており、国民が、そのような過去を本当に理解した上で、それを自分たちの象徴とすることに合意しているのか、またそれを国の象徴として使う場合、どうしても国際社会とのかかわりが出てくるのであって、他の国(民)が「安心して」受け入れるかどうかを考える必要もあるのではないか、ということです。
日の丸・君が代が戦争・侵略・占領の「象徴」だったのは紛れもない事実で、そうさせたのは日本人です。もし同じ象徴を引き続き使うというのであれば、日の丸・君が代に別の意味を持たせることができるのも、われわれ日本人です。

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