2008年9月27日(土曜日) 18:00〜
松山市坊ちゃんスタジアム
晴、ライトへ向かってやや強い風
愛媛0−9香川
相手先発の塚本投手を打ち込んだという記憶はない。良い投手である。しかし、最近調子が悪そうだ。どうしてかな、と思い、投球練習を見ていると、体が開き楽な投げ方になっていた。今年一杯投げきった疲れからか。こうなると一般的に球の出所が分かり易く、ボールの切れが悪くなる。こりゃあ、打ち崩さないといけない。案の定、max 120km/h程度。大方はストレートでも115km/h前後。
しかし、打ち崩せなかった。見ていて、何とかしようという感じはあったのだ。右打者は右方向、左打者は左方向に打っていた。WBCでキューバが渡辺俊介投手を攻略した作戦だ。しかし、愛媛は捉え損なっていたり、捉えても逆方向に45°の放物線。速い球をフルスイングで45°なら頭上を越えるが、逆方向におっつけて45°では唯の外野フライ。こんな感じで6回までノーヒットノーランを喰らい、7回決定的な3点を取られて終わった。次回の塚本投手相手では強いセンター返しのイメージでお願いしたい。無理に引っ張って引っ掛けるのもダメだが、おっつけても中々苦しいことはこの3年で分かっていることと思う。基本の基本に帰って下さい。
さて、川西君。逆球が多い投手だが、今日は少なく、ボール自体はそんなに悪くなかったと思う。カーブのコントロールが特によかった。しかし・・・。
初回、初球の直球、アウトコース一杯に行くが、高さが真ん中だったのか、智勝君にカツンと弾かれ、ワンバンした打球が投手の頭を超え、球足速くゴロでセンター前へ。2番の生山君は初球ド真ん中のスライダーを見逃したあと、プッシュ気味で投手足許を狙う。しかし、前に出過ぎずに落ち着いてセカンドフォースアウトの処理。浮き足立っていいない、良い感じ。堂上君は相変わらず詰まり気味だがライト前へ。パワーだ。1死1、3塁。どれだけインコースを攻めきれるか、と思っていたら、シュートか真っ直ぐでドン詰まりのショートフライ。続く金井君は典型的なプルヒッター。アウトコースカーブで空振りさせるイメージだったが、その配球の途中と思われるインハイのシュート気味の球、腕を畳んでやや根元ながら、力でレフト線へ持っていく。レフトの長崎君がダイビングキャッチを試みるも、前へ落ち、そして後逸。本当に紙一重だった。配球にしても。決して甘い球じゃなかったし、これがファールならば、恐らく失点しなかっただろう。今日はどうも香川に流れがあると、その時思った。
こうなると、すぐに取り返して勢いをつけたいところ。しかし、上に書いたとおり。気持ちよく逆方向に45°、外野楽々、という感じ。意図は分かるのだが・・・。
2回表は笠井君がヘッドを返さずに上手いレフト前ヒットを見せるも、カーブが良いところに決まってきた川西君が抑えた。2回裏、先頭の大島君は強いゴロ(うん、4番はおっつけるのではなくこういう打撃をして欲しい)を放つが、サードが正面に回りこむ。しかし、抑えて打球を殺すのにちょっと手間取ったか、リズム悪く送球してハーフバウンドとなり、ファースト落球。ここで愛媛は檜垣君にエンドランのサインを出し、強くボールを叩き、弾む。夏場なら打球が跳ねまくって頭上を破っていたと思うが、ここ暫く雨続きでそんなに弾まない。ここでも運が向こうにあると感じる。続く打者はフルスイングじゃない45°。
3回表。先頭生山君はドン詰まりのサードゴロ、、、と、思ったら、ラインを抜く。もう、運が香川に。1死3塁で丈武君がサード右に強いゴロ。精一杯檜垣君が手を伸ばし、回転しつつ本塁へ。先週までならストライク送球していたと思われるが、神がかりがなくなったのか高い送球となり、足が入ってセーフ。3失点目。ここからは淡々とゲームは進む。
愛媛も何の工夫もないわけではなかった。例えば、4回は安達君が何度もセフティーの構えを見せたし、6回は田口君がフルスイングで引っ張ったあと、バントで揺さぶった。しかし基本は逆方向への45°「ポップ」フライ。
運命の7回表。篠原君が登板。固い。ボール連発でランナーを出し、置きに来たところを痛打。無死2、3塁でショート右に強い当たり。ボールに喰らいつこうとするが田口君はバウンドを合わせられず、センター前へ。ここで試合は終了。
以下、思いつくまま。
・復帰の松尾君。ボールが高く抜ける悪い癖が酷く出てきた。大事な場面では使えない内容。馴染むのに苦労しているんだろう。
・輪を掛けて悪かったのが森琢君。切れが感じられない。走り込みからだな。
・高尾君は先週よりもずっとスムーズで良かった。
・試合前、石鎚SAで丈武君に会う。「頑張れよ」と挨拶する拍子に、ポンと肩を叩くと物凄くよい跳ね返りの感触が。これは、筋特性が物凄く良い証拠ではなかろうか。
・塚本投手はランナーが出てから、制球が乱れる場面があった。やはり本調子ではないと思う。
・「戦う集団のマッピーろおる」。失礼ながら意外と美味い。四国の名店、ルーヴやルフラン・ルフランのスポンジと遜色ない。軽やかさでは勝っている可能性が。素晴らしい。ただ、いよかんの香りが非常に強く、ここは好みが分かれるところ。さすが松山、(仮に)野球で負けてもそれ以外では勝とうとする姿勢が素晴らしい。これは、お勧めです。
気になったのは、「〜NPBを目指して編〜」・・・声に出すと、「NPBを目指してへん」・・・目指していないのか!

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