『へんな数式美術館 世界を表すミョーな数式の数々』(竹内薫著、技術評論社)
現実を表現するのに数式(方程式)は使われる。現実の反映なのだ。しかし、虚数って? でも、役に立つかどうか分からないが、とりあえず研究していたら、波とかを表現するのに便利ってことになった。観念先行でも、それがやがて現実の記述に使われるということがあるのだ。絶対空間を懐疑したマッハの経験批判論が相対性理論を産み出したように。レーニン様涙目、って、それは違うか。
さて、数式も面白いけど、それらを見いだした各人のエピソードも面白かった。特に面白かった4つの数式なんぞを取り上げておこう。
6 超ひもの不確定性
何が面白いって、運動量(の不確定性)を大きくすればするほど、位置の不確定性が大きくなる項があるってところ。普通、不確定性原理ってのは、これらは反比例するんだが、超ヒモ理論では逆なんだ。
14 クォータニオン
四元数と言うらしい。これに嵌ったハミルトンは他の仕事をせず、らしい。当時誰も理解せず、実用化がなされなかったが、今はコンピュータグラフィックの世界で活用されているらしい。ああ、こういう数もあるんだ。
21 ゼータ関数
1+2+3+4+・・・・=−1/12
適用範囲を誤ると、の典型だが、やっぱり面白い。
25 結び目の多項式
ここまで来ると、理解するには専門書を見なければならない。面白いのは、こういう幾何学?もあるということ。化学反応の解析に使えるかも知れない。

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