これの続きみたいなもの。
http://red.ap.teacup.com/tamo2/2177.html
反レイシズム法という理念法が成立した。在特会による「朝鮮人を殺せ!」などという差別デモを野放しにしてきたことに対する対抗措置である。この法案は遅まきながら国際的な約束事である。恐らくは2020年のオリンピックを念頭にした、安倍内閣の国際宣伝であろう。だが、理念法なので罰則規定などはない。
しかし、罰則規定があったとしても、差別デモを予防することは出来ない。というのは、罰則というものは、行為に対して取られる措置だからだ。
この問題、ストーキング問題と似ていると思う。ストーカーの被害者の申し出により、一応、ストーカーに対して警告は発せられるが、しかしよく知られているように、ストーカーは身柄を拘束されることはなく、事件が起きてから逮捕される。
反レイシズム法は差別を許さないという理念に過ぎない。表現の自由などの基本的人権に配慮している。例えばデモをする連中を事前に拘束することは、戦前の悪名高い予防拘束と同じであり、違憲である。一言で言えば、連中を野放しにせざるを得ない。
差別を許さない、としながらも、憲法の保障する人権ゆえに、実質野放しにするしかない、という難しさがある。法治主義では仕方のないことだと小生は思う。

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