年の瀬である。今年は例年になく、色々なものが乱された年であった。ブログもほぼ休眠状態。そんな年を三つのテーマで振り返る。今年と言えば、コロナ、鬼滅の刃ブームだろう。そして、野球は欠かせない。
【コロナ】
世界中のそれぞれの国家の弱点を突いたような疫病である。未だに続いている。そもそもは、中国の武漢で発生したもので、中国と言えば共産党独裁。そして中国と言えばメンツの国で、共産党と言えば「党は常に正しい」の党である(日本共産党とて例外ではない、それは彼らの対話の形式を見れば明らかだ)。それ故に、隠蔽工作に初期に走った。これが大失敗。世界中にウィルスはばら撒かれた。中国は独裁国家の強みを活かして、封じ込めに「成功」したが、西側の人工衛星などによる観察では、数万人の死者は出ている。が、中国共産党の発表はいつもながらその十分の一程度。第二次天安門事件の死者数と変わらない。
ウィルスは世界に飛び散った。打撃を最初に受けた外国は、フランスだったか。西欧諸国は自由を大事にしている。よって、余り強い手段を本来取れなかった。そこをウィルスは突いた。確かにフランスはかなり強硬な措置(都市のシャットダウン)を取ったが、国民の行動はどうだったか。それは、ドイツやイタリアにも言える。また、彼らはスキンシップをアジア人以上にする。それも命取りであった。PCR検査は確かに日本よりは数多く行われた。だが。某化学会社のドイツ駐在員に聞いた話では、PCR検査を受けた瞬間に安心して、ビアガーデンに消える始末。そんな検査に意味があるのだろうか。極めつけはアメリカ、ブラジル。大統領からして「単なる風邪、怖がることはない」で感染大爆発。今や「コロナは陰謀」とまで。いやあ、そんな人日本にもいるけど極少数派だが、あちらは結構いてはる。そらあかんやろ、レベル。統計を見ると、30歳代以下には単なる風邪扱いでも良さそうだが、60歳代にとってはかなりヤバい疫病だ。そして、人間社会は世代ごとに分かれているわけじゃない。そして日本。尾身さんという超一流の先生の言うことを国民はよく聞いて自衛した。それは強み。だが、初期の段階で多くの自然科学の理解者が「国境を直ちに封鎖せよ、出来たら即座に外出を極力控えよ」と訴えたのにも関わらず、経済大事な政府は無視、リベサヨは「ヘイト」と喚き立て、いつもの通り理性的な理系の声を社会は総体として無視した。そして、オリンピックを控えていたせいか、数字を低く見積もる操作してたんじゃないの?疑惑が出るような感染者数の推移であった。中国人の春節来日という数百億円の目先の金のために、十兆円単位のGNPダウンを招いた。安倍首相個人はかなり早い段階で、色々手を打とうとしていたようだが、財務省の反対などで後手・後手に回った。そして今、菅首相は逃げている。決断力なし。大東亜戦争で中国戦線に対応出来ずに後手に回り、戦況が悪化したら現場任せで兵站さえ構築しなかった大日本帝国の反復のように思える。
なお、台湾や韓国が激賞する向きがある。確かに評価すべきところはあるが、だが準戦時体制を維持しなくてはならない国家の方法をそのまま日本に当てはめるわけにはいかないだろう。いや、当てはめてもいいけど、その前に改憲だな。
【鬼滅の刃ブーム】
ザ・ジャンプワールド。だが、それだけじゃない懐かしさというか安心感。これが何かというのは色々な人が色々書いているけど、小生には日本人の死生観があると思った。極悪非道の鬼と雖も、理由(因果)はある。鬼殺隊という「異常者の集まり」(by 鬼舞辻無惨)に集う人々にも理由はある。鬼に同情する読者は多い。「来世には幸せになって欲しい」と思う鬼の筆頭は猗窩座殿。また、炭治郎がピンチに陥ると、殺された家族が、鬼になりかけた時は死んだ柱たちが炭治郎の「魂」を救う。死者は生きる者のそばにいる、それが日本人の死生観だ。
「日本人は誰もが死ねばまた帰ってまいります。(中略)ええ、もうみんな、わたしどもといっしょにおりましてな。」
(ラフカディオ・ハーンに仕えた萬右衛門)
ジャンプがしっかりしていたら、日本の少年は大丈夫だとやっぱり思う。
【野球】
プロ、アマともコロナで打撃を受けた。高校球児の無念を思うと、胸が痛い。大学も社会人も、他のアマチュアも打撃を受けているが、その比ではないだろう。日本人、特に野球に携わる者にとって甲子園の大会はとても重い。夏の高校野球には批判的な小生も、それは思う。NPBでは、ホークスが予定調和的に日本シリーズで四タテ。パ・リーグはセ・リーグの二つくらい上のレベルになってしまった。それは育成、ドラフト、野球の質色々な理由があるし、多く語られている通りだと思う。それに対して巨人がどうするのか、と思っていたら、まずは同一リーグからFA補強した。タコがタコ足喰っているね・・・。いや、そこじゃないだろう、と、ホークスファンとしては高みの見物という底意地の悪い見方をしている。とはいえ、育成に力を入れるのが見えたのは良いことだ。一方、別のセ・リーグの幹部が「千賀、甲斐、周東は例外、育成のまぐれ」と言っていたという記事を読んだ。そんなにまぐれが続くものか? ホークスの三軍の試合をマトモに視察していないのだろう。セ・リーグは、しばらくしたら巨人がブッチして強くなる予感。対抗はカープかな。まあ、いずれにしてもホークスを倒すチームが出るとしたらパ・リーグ(実際、去年まではライオンズにやられている)か。パ・リーグのチームを圧倒するセ・リーグのチームはしばらく出てきそうにもないと正直思った。
独立リーグは、何とか2020年を乗り切った。来年は、愛媛の主力が大量に移籍した滋賀に期待。それにしても徳島は素晴らしいチームになった。お客さんがもっと入って欲しいチームの筆頭だなあ。来年は九州に多く観戦に行きたい。コロナ退散!

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