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2016/2/4

『おや! 花びらが落ちたよ』  後編・・  文学

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『おや! 花びらが落ちたよ』  ― 後編 ―

《いとう 文龍 13歳の創作小説》



彼が、あまりくだらない事ばかりしゃべるので、私は彼の持っているタバコの煙を、見つめていた。

煙は、タバコを放れて、一直線に上昇していき、それから少し上がった所で、少しばかり風に揺れた。

しかし、また元通り垂直に上がっていった。

そして、ほとんど天井に着くくらいの高さで、今度は窓の方に水平に流れていった。

そして、窓に届くか辺りの所で、少し下がったかと思うと、窓から入る風にカミソリで切られたように、さっと横流れして消えてしまった。



そこで私は、彼がしきりに天井の方を向いているのを知った。

私が、あまり天井の方ばかり見るので、彼もつられて見ているのだろうと、思わず苦笑した。

彼は、まだ梅干がなんだかんだと言っている。

私は、今度はテーブルにのっている花瓶を眺め始めた。

今日は、いつもと違って綺麗な花がさしてある。

何の花か知らないが、真っ赤で小さな花びらがたくさんついている。



不思議にも、彼が言葉を強める度に、その花びらが一枚づつ落ちていった。

おや、今度は三枚落ちたな? と思っていると、彼は急にテーブルをドン!と叩いて「聞いているんですか」と言った。

私は、ビックリして彼の方に向き直ったので、花びらが何枚落ちたか知らない。

後でチラッと見ると、テーブルは花びらで埋まっていた。


  完

                   著者  いとう 文龍
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