●昨年の10月頃だったか、同類の仲間と会合を開いた時にっつーか(まあ、たいがいいっつも似たような会話をしているので、とりたててこの日がどうというあれではないけど)、例によってこのメンツにおいて、過去幾度となく繰り返されてきた「ガンヘッド」の話題になった。
昨年辺りから、いわゆる「日本沈没」「エスパイ」「惑星大戦争」「さよならジュピター」ら、70年から80年にかけて日本を代表する東宝特撮が、軒並みDVD化されちょりまして、当然そのラインナップに入ってもおかしくねえだろっつー“我がガンヘッド”は、まったくもってスルー状態というか、まさしくDVD化される見通しすらなさそうなのである。
この作品が製作された時の東宝、サンライズ(バンダイ)、角川書店等々での、権利関係に問題があるのであろうことは、おおよ想像つくんだけどね。
そんな訳でこう、なんだかよっぽどのことがない限り、この作品のDVDが発売に至ることはなさそうに思えます。
←※この当時はそう思っていた。
まさに絶望的なギャンブル。
すでに発売されてから、10年以上経過するビデオは、パッケージの色褪せとともに、テープも経年劣化していく一方だし、今更LDを手に入れても再生する機器もない。
で、やっぱDVDでソフトが欲しいよなあ、映像が劣化しないメディアで、気にせず繰り返し見てぇよなあと、仲間内でこの作品の話題が出る度に、最後はため息まじりに締めるのがデフォであった。ふー。
…が、そんなこんなであったのだが、
近年、僕自身、自らノンリニアでの編集をやるようになり、DVDを焼ける環境を得た今、
じゃあ、作ればいいじゃん。
と、それまでとは違った、実に能動的な結論を導き出せるようになった。
そうだよ、ないもんは作る!!
つーか、ちょっと考えたら、趣味の模型でいつもやってることじゃんな(フルスクラッチ)。
ないものは作りゃいいんだよ。
てな訳で、以下、作ったもんです。
たぶん、僕と同じようにこの作品のDVDを欲しいと思ってる人って多々いると思うので、なんか参考になればとそんな気持ちで公開。

パケ表1

パケのオモテ面 発売元:東宝と仮定してデザインしてみた。
表4下の仕様説明部分は、所有している「エスパイ」のDVDパケのフォーマット利用。
でもって、
絶対ありえねえ「初回封入特典:ボーナスディスク GUNHED オリジナルサウンドトラック/本多俊之」(笑)。

内側 左がDVD 右がボーナスディスク(笑)のサントラCD

DVDメニューのインフォとチャプターリスト
右側はマザータワー攻略図と曲目リスト

パケのウチ面
当初は右側にキャストプロフィール表や、設定資料を入れようかと思ったんだけど、なんかゴチャゴチャするのでやめ。

DVDレーベル これも「エスパイ」の盤面フォーマットにのっとりデザイン。

CDレーベル あえてFunHouseの“復刻”仕様にはしなかった。
ちなみにDVDの製品コードはMBR-5RC2C
CDの方はMBR-5RC2C UHED#508
わかる人にはわかるコードナンバー入

メニュー画面とチャプター画面
パケは既存の東宝DVDスタンダート(ダサダサ)の形をとったので、メニュー画面くらいは自由にやりたくてこうなった。
これからガンヘッドに乗り込むブルックリンのこの表情と、絵ヅラがあまりにいいもんで、トップメニュー画面のビジュアルに使用。
和文の「ガンヘッド」は最後まで入れようかどうしようか悩んでやめる。
「8JO」で本編再生、
「KYRON5」でチャプターメニューへ
「#508」は映像特典(30秒のトレーラー)。
チャプター数は全部で20。それぞれのチャプターで印象的なセリフを抜粋。
またチャプターメニューは、後戻りできないよう次のレベル(次のチャプター画面)に進み、カウントダウンされて行く仕様。
チャプターメニュー5(LEVEL 385)でカウントダウン0になり、チャプターメニュー1(LEVEL 393)に戻れる。
「Merry Ann」で各チャプターからトップメニューに戻れる。
各画面のBGMは
トップメニュー:ISLAND 8JO
チャプターメニュー1:INSIDE OF THE DOME #1
チャプターメニュー2:INSIDE OF THE DOME #2
チャプターメニュー3:GUNHED #1
チャプターメニュー4:PRE PRODUCTION
チャプターメニュー5:GUNHED #2
結構ナイス選曲だと思うのだがどうよ?
当初はチャプターメニューのBGに、バイオドロイドからの視点の画面を使おうと思ったのだが、やってみたら思ったほど面白くなかったので、結局モノトーン(に少し青味をプラスした)ガンヘッドの各部を背景に置くことにした。
この作品ってやっぱブルックリンとガンヘッドの物語だと思うので、これで良かったように思う。
●…と、まあ、そんなこんなです。
案外さらっと書いてるけれど、資料集めから始まって、完成まで結構時間を費やしたのも事実。
すでに所有していたビデオはノイズが酷く、新たに中古ビデオをオクで入手するも、一部大きなノイズが入っていたので、さらにもう1本購入(泣)。
結果、最後に手に入れた3本目が一番キレイだったので、それをベースに3本のビデオのいいとこどりで編集。
AVIでの取り込みはリアルタイムなので、3本の取り込み、選別、編集、主にレインボーノイズのレタッチ、色彩調整(主に彩度と輝度)をした後、画面上下を気持ちトリミングし映像枠をシャープに。
で、再エンコで結局ほぼ丸1日かかった。それだけで死んだ(とくに目が)。
↓以下、使ったり(結果使わなかったりした)資料
・NEWTYPE100%COLLECTION ガンヘッド 角川書店
・ガンヘッド・メカニクス Hobby JAPAN
・ガンヘッド 正伝 蘇る鬼神 会川昇 著 角川文庫
・映画パンフレット
・TOHO VIDEO ガンヘッド(3本)
・北米版 GUNHED DVD
・サントラCD
・DIGIROBO TOKIMA(バンダイ、新品デッドスクット入手)
CDの方には容量的に余裕があるので、そのうち「CDエクストラ」で焼いて、スキャンした静止画資料等をブチ込むつもり。
とくに“NEWTYPE100%COLLECTION ガンヘッド”にはイイ写真が多いっす。
◎で、当然ですが、これ、あくまで個人で楽しんでるものでやんす。
本来こういう複製もいけないことですが、そりゃ大目に見てよ。
バックアップが目的です。
逆にこうして見せてんだもん。売る訳ねぇって。
いや、個人的にはこの作品が好きな人に分けてあげたいですよ。
好きなもん同士ならいいじゃねえかと思うもん。
でも、哀しいけど、それって犯罪なんだよねぇ。と、なぜかここではスレッガー調。
ですんで、
作ろうと思えば作れる(僕以外にもやってる人はいると思う)っつーことと、正式にDVD発売してくれりゃいいだけのことじゃんよ、メーカーさん!っつー熱い思いを併せ、このBLOGから発信しときます(場末もいいとこだけど)。
確かにパーティーやろうぜ、ガンヘッド!てな感じで「たのみコム」にこの作品のDVD化の案件と、要望が上がってることは僕も知ってます。
それも確かに手だ。
でも、こういう方法でのアピールもあるかもと思った次第。
★ガンヘッドは10年ちょい前にTBSの水曜ロードショーで放映されちょります。これが僕の知る限り唯一の地上波放送だと思います。
で、この言わばTBSバージョンが出色の出来で、オリジナルよりも約10分短いものの、英語のセリフ、ナレーションはすべて日本語吹替えされ(たしかガンヘッドの声は郷里大輔、てか、セブンの声まで吹替えられていた(笑)、アメリカ人だからか?!)、要所要所のナレーション(すでに記憶が遠のいているが高嶋本人だったように思う)のおかげで、本編以上に内容がわかり易くナイスでした。
もはや、本編のDVD化がむずかしい状況、このTBSバージョンが再び陽の目を見ることはまずありえなさそうなので、できればデジタイズして保管しておきたいのだが。
あいにく僕が所蔵している(はずの)テープはベータなのよねえ(泣)。
他にもサルベージしたい録画物が結構あるから、この際再びベータデッキ買うかなあ。
★★追記
以下、作成前に資料として購入した北米版ガンヘッドDVDのレポです。
その1
その2
★★★さらに追記
2005年夏に待望のLDを遂に入手したのであった(号泣)。
当然その勢いでパイオニアの現行機種も入手し、ハードが届いたその日には友人を呼んで上映会をしましたよ。
そんなわけで、私家版DVDも人知れずVer.2へアップグレード。
いやしかし驚いたのが、鮮明さは元より、ビデオとLDのあまりの色の違いに愕然としました。
ビデオで気になったオプチカル合成の違和感がLDではまったくなかったり、逆にビデオで気にならなかったマットペインティングがLDでは気になったり。
LDの持つ映像の情報量の違いを改めて感じた次第です。
★★★★さらにさらに追記
2006/08/07
今日は生涯において忘れられない日になるだろう。
この私家版の存在を知った、ガンヘッド製作に大きく関わったかたからコンタクトがあり(メールを頂戴した当初、正直誰かのイタズラかと思ったほどのかた)、本日そのかたとお会いすることが出来た。
まさに
夢の惑星に行ってきた気分。
★★★★★さらにさらにさらに追記
2006年12月19日DVD正式発売へ。