2022/5/22
「日曜日の詩2」
コーラス部員
新入生、しっかり声出してよね
なんだよ、えらそうに
ちゃんと 声出してるって くそぉ
かけ出そうとした その一歩で
うるさかった カエルが鳴き止んだ
部活帰りの 田んぼ道
ふふふ
妙な感じ
バッグを道に そおっと置く
しずかに しずかに
両の手を 前に出し
やわらかく 手を広げて
目を上げていく
奥のほうの
弱気な 変声期の
バスのパートに 向かって
ふわっと
手のひら いっぱいの
空気を差し上げた
弱気が いっせいに
声を出した
声がそろう
4分の3拍子で 声が流れる
タクトをふる
バスのパートは2小節
足を鳴らすと
弱気な変声期のコーラス部員
4分休符の2つのお休み
タクトを押さえて 吸い取ってあげる
息を止めて 3小節めの構え
いきなりのフォルテシモ
フォルテシモが続く
元気いっぱい
カエルの合唱
ふと
なにか 忘れたような気がして
タクトを下ろした
ハラ 突然のメゾフォルテ
夕飯 トンカツだったらいいなあ

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投稿者:木枯らしモンジャロウ
前半と後半が、うまくバランスが取れていますね。トンカツもいいですね。
投稿者:ひでちゃん
内田麟太郎さま
ありがとうございます。生きがいになりつつあります。「病人」度も進行してまして……フラフラ。
https://載っていて
投稿者:内田麟太郎
ひでちゃんさま
この調子で雑味がへっていくといいね。