公開が結構遅かったスプラッター・ホラーで、『ホステル』や『スリザー』『ヒルズ・ハブ・アイズ』同様、輸入DVDで先に火が付いて話題になり、その後日本公開という、最近流行のパターンですな。
アイデアはなかなかイイですな。限定された場所での得体の知れないモンスターとの攻防戦というのも、ある意味タランティーノ的なものもあって、低予算ながらも頑張っているようで好感が持てました。あと、誰が犠牲になるのか、全く予断を許さない展開になっているのも、意外性があってイイですな。登場人物の紹介シーン等、人を喰ったノリになっているのもテンポがあって良かったです。
しかし不満もありますな。やはり撮り方というか、見せ方、ですな。せっかくグロテスクなモンスターを登場させているのに、描写の仕方が下手クソだから、その造形がハッキリしないのがマイナスですな。正体不明なのはイイとして、そのもの自体のディテールが分からないのは致命的だと言え、違う意味でイライラさせられましたです。
それに、スプラッター・シーンでのカット割りが早過ぎるのも、何がナンだか分からないって感じで、これはこの作品に限らず、他の映画にも言える事ですが、スプラッター・シーンにせよカー・チェイス・シーンにせよ、最近はどうしてみんな、こんなカット割りをしてしまうんですかね。MTV感覚っていうのか知りませんが、ハッキリ言って、逆効果だと思うんですけどね。ヘタな演出を誤魔化す為の手段として使われているとしか思えないんですが、返ってそれが下手さ加減を増幅させているように思うんですけどねぇ。誰なんですかね、こんな手法を流行らせた野郎は…。(★★★)
Feast
カラー/2.35(パナヴィジョン=カメラ&レンズ)/ドルビー・デジタル/88'12"
●ホクテンザ1/チケット屋券(¥650)/約3分の1(11:00からの1回目)

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