福井晴敏原作の映画化第1弾。奇しくも昨日、同じ福井晴敏原作の映画化第2弾『戦国自衛隊1549』を観たばかりだったのですが、コチラはあくまでもオリジナル素材という事で、別の意味で期待していた訳でして…。
なかなか面白かったです。潜水艦映画は、ともすれば閉塞感が先に立ってしまい、退屈な映画になってしまうケースが多い訳ですが、ストーリーがしっかりしていると、『Uボート』や『U−571』、そして『ユリョン』みたいな傑作に成り得るんですね。
で、本作は、『ユリョン』に匹敵するぐらい、面白く仕上がっておりました。男の意地と意地とのぶつかり合いみたいな映画は、最近の日本映画ではあまり観られなかった光景でしたが、本作は、なかなかどうして、フィクションだと分かっていても、最後まで楽しめる映画になっていたのは、これは演出と演技力、そして、ストーリー・テリングの巧さなんでしょうね。
ナンか、昔、東宝で年1本ぐらい作られていた“8.15シリーズ”を思い出してしまったんですが、今のナマクラな時代に喝を入れるには、これぐらいのハッタリ精神は欲しいもので、そういう意味では、「よくやった!」と言える迫力と、男汁迸る映画になっていたのには好感が持てました。やっぱり、男は、突っ走らなくてはいけませんな、何事も。 (★★★★)
【カラー/2.35(AN)/ドルビー/129'53"】
●ホクテンザ1/約半分/チケット屋券(\700)/11:00からの1回目

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