福井晴敏原作シリーズ第3弾。小説の方は大して興味なかったんですが、映画の方は、結局3本全て観てしまいました…。
『ローレライ』は太平洋戦争時代、『戦国自衛隊1549』は戦国&近未来が舞台だったのに対し、今回は現代が舞台なので、3作中で一番地に足が着いている作品という事になっていますね。
題材的には『宣戦布告』なんかと同系統の映画で、そういう意味では興味津々なんですが、プロットと展開が、あのセガールの『沈黙の戦艦』ソックリというのは如何なものでしょうか。『ダイ・ハード3』の企画をパクったというあの映画から、さらにアイデアをパクるだなんて、なんか納得出来ませんなぁ。
なので、緊張感がまるで無いんですな。セガールと違って、デューク真田だから、多少はハラハラするでしょう…ナンて事はなくて、先が読めてしょうがない訳ですワ。この手のパニック系アクション映画(テロリスト殲滅アクション)は、ハリウッド映画が得意な訳ですが、それらの映画に共通して存在するある種のエンターテインメント性、つまり、アクションに比重を置くのか、それとも、ドラマに比重を置くのかが中途半端になっていて、観終わった後、どうもスッキリしないんですな。それはまるで、この映画の寺尾聡の心情そのままで、どっちつかずになってしまっている感が強い訳です。
ありきたりな映画は要らない。一度でイイから、テロが成功する映画を観てみたい。 (★★★)
【カラー/2.35/ドルビー/125'38"】
●梅田ピカデリー4/ほぼ満席/タダ券/1時10分からの2回目

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