予告編を観た時、てっきりリチャード・マシスンの短編小説「蒸発」が映画化されたものだとばかり思っていた。自分の周りから、知人・友人・家族が次々に消えていき、元々その存在は無かったようになっているという恐怖を描いたSFで、これがアッと驚くラストを迎えるというもの。映画にしたら面白いだろうなぁ…とずぅ〜っと思っていたところ、この予告編を観た訳で、一瞬「やったぁ〜」と喜んでしまったのでしたが…。
で、結局、リチャード・マシスンとは全く関係無かった訳ですが、コチラの映画も、マシスンの小説以上にアッと驚く結末(というか、アイデア)が炸裂していたのでした。別の意味で、アッと驚く訳ですが…。
途中まではミステリアスな雰囲気で進んで、後半から、「まさか、そんな…!?」と思っていたら、その“まさか”がそのまま強引に押し進められてしまうという、何ともまぁ、人を喰った大胆な映画だったんですな、これが。知らなかった、こんな映画だったなんて…。
でも、僕はこういう“大胆”な映画が大好きなので、もろ手をあげてバンザイしてしまう訳ですな。面白いじゃないですか! 1年に1本ぐらい(いや、10本でもイイ!)こんな映画が観てみたいものです。巷では、宇宙で戦争をやっている映画が2本(1本は地球上での戦争ですが…)も公開されている訳ですが、そんな折りに、こんな“宇宙的規模”の映画が公開(2番館落ちですが…)されるなんて、マッタクもってフザけている。でも素晴らしい!
世間の評判は最悪な映画ですが、僕は敢えて言う。この映画が好きだ。愛していると、世界の、いや、宇宙の中心で叫びたいものです。これで、ベスト1は決まったも同然ですな、アハハ。 (BOMB!)
The Forgotten
【カラー/1.85/ドルビー/dts/SDDS/91'22"】
●ホクテンザ2/ガランガラン/チケット屋券(¥650)/8時35分からの6回目

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