2007/10/13

身を焦がす赤、澄み渡る空の青  銀魂SS

さっき言ってた生まれ変わり設定の小説です。
死にネタなのでご注意下さい。
ではでは、続きからどうぞ!!




不自然な景色。
自分の右脇には舗装された地面。
目の前にはさっき俺が切った攘夷浪士。
そして…

身を焦がす赤
澄み渡る空の青


何故、こんなことに。

ああ、駄目だ。

頭が働かない。

考える力も残ってないのか?

ただただ、空(くう)を見つめて無意識の海原に身を浮かべる。

しばらくして、何が起きたのか理解できた。



ああ、俺は、



倒れたんだ。


浪士に斬られたわけではない。

俺の体の中、得体も知れない痛みが

胸を引き裂いた。

次に覚えているのは今の景色。

なんだか眠くなってきた。

ここ、寒いな。

瞼がゆっくり重くなる。



――眠ッテハダメ――


なんで?


――眠ラナイデ――


でうして?


――モウスグ来ルカラ――


来る?


――モウスグ……――




「総悟っ!!?」

聞き慣れた声が聞こえた。
近づいてくる。ものすごい速さで。


「総悟!!おい、しっかりしろ!!」
乱暴に体を抱きかかえられた。
力を振り絞って呻く。


「……土、方さ………」

何かが頬を伝った。
それが涙だと判断するのに時間はかからなかった。
それとほぼ同時に、自分が血だらけであることも分かった。

「何があった?斬られたのか?」
ふるふると力なく首を振る。
そして、こう答えた。


「俺、が、吐きやし、た。………皆、斬、た後に。」


土方さんの顔が変わった。
「……どれくらい前からおかしかったんだ?」
低く響く声。土方さんの声。
「血、吐くの…は、半年以上、前から。」
「馬鹿野郎!なんで言わなかったんだ!!」
「言ったら、あんた、近藤さんに、言う、だろィ。」

そう、だから言わなかった。

「おまえ、だからって…!」
なんで、そんな泣きそうな顔するんでィ。
こっちまでうつっちまうだろィ……。
山崎が、近藤さんと医者を呼んでくる。
無駄だ。もう、時間はない。行かなければ。
見えない何所かへ。

「土方さ、一つ………言っといて、くだせぇ。」
「おまっ、何をいって……」

最期だから、

もう、会えないかもだから、



「             ―――。」



細くなった気管に血液が流れ込んだ。

息ができない。

もう少し、土方さんの顔を見てたいのに…。

もう少し、土方さんの声を聞いていたいのに…。

涙で滲んで何にも見えない。

音も聞こえなくなってきた。

遠くから微かに近藤さんと山崎の声。



………もう、間に合わない。


近藤さんの顔、もう一度見たかった…なぁ。





目の前を闇が包んだ。




もう、なにも分からない。








「総悟ぉーーーーーーーーー!!!」






■■■■■

「そ……総、おい総!起きろ!遅刻すっぞ!!」
「………あれ?」
「あれ?じゃねぇぇぇ!さっさと起きろぉ!!」
「うるっせぇなぁ、トシ、そんなに怒鳴ったら早死にするぜィ。」
「お前のせいだろぉがぁぁ!!」
「てか、死ねよ。」
「お前が死ねぇ!」

夢……かぁ。へんな夢だったな。
トシが、変な格好してて………
あれ?どんな夢だっけ?
まぁいいさ、どうせ夢だから……。
それより着替えだ。

「今日はいつもの赤いやつじゃないんだな。」
青いシャツを着た俺を見てトシが言った。
「やだっ!トシのえっち!変態!!エロ魔人!!青少年の着替え凝視なんてサイテーでさぁ!」
「誰が見たくて野郎の着替えなんかみるかぁ!それに俺もれっきとした青少年だ!置いてくぞコラ!」

早々に出て行くトシの後ろを追うように部屋を出た。

ほんとは、赤は着たくなかった。
なぜかは分からないけど。
どっちにろ、いつもの日常が来ることは分かりきっていた。


いつも俺を染め上げるのは、
身を焦がす赤。

でも今日は、今日だけは、
澄み渡る空の青。




○後書きという名の散華○
ウチの中で、3Zは幕末の生まれ変わりだと勝手に思ってます。
だから、総悟は総、土方さん(十四郎)はトシなのです。
これ書いたとき前作とブランクがあって、久々に書いたら進まないの何のって、たかがこれだけの小説で3時間も…。orz
努力だけは認めてください。(必死
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