2008/4/6

へなへな日記一周年企画!〜小説部門〜  銀魂SS

はい!とうとうやってきました!!へなへな日記生誕一周年企画!!
第一弾は小説です!!
アンケート結果は銀沖ということで、塾の授業中にもこもこ構成してついさっき完成させました!!6時半から粘って書いた一作です;;
ではでは、本編は続きからどうぞ!!




絡まる視線


冬の寒さもとうに去り、暖かな日差しが差し込む春。
トレードマークの銀髪をきらきらと輝かせて、銀時はスクーターを走らせて行く。
丁度、今は昼時で、どこの飲食店も人で溢れかえっていた。
久々に外で済まそうかと考えたが、それはすぐに却下された。
今日の昼食当番が自分だったからである。
早く帰って何かこしらえないと胃拡張娘が何をしでかすか分かったものではない。
『急がねーとな……。』
早々焦りを感じながら銀時はスクーターのエンジンを全開にして走っていった。

『……あれ?』
次々と変わる視界の中に彼を見つけたのはそれからすぐのことであった。
いつもはかっちり着込んだ黒い隊服が嫌でも目に付くのだが、今日は違って私服の袴を纏っている。
それでもちゃんと見つけられたのは、単に彼が美しいからか、それとも彼が自分の恋人だからか、のどちらかだろう。
いつもと同じ凛とした顔立ちは変わらず美しい。しかし、その隣には銀時ではなく見たことのない女がいた。
ただ一緒に歩いているだけならこんなにも気にしなくてよかったのだが、そこにはふわりと微笑みを浮かべる彼がいた。
もちろん、その女に向けて。
いつもの無表情は何所に行ってしまったのか。
彼がこのような表情を見せるのは親代わりである近藤や姉だけだ。
事実、自分の目で見たことでもある上に当の本人もそうだと言っていたのだから。

だったらなんなんだ、あの女……

思考の海に沈むころ、彼を追い越し視界がまたくるくると変わり始めた銀時は、悶々と不利益なことばかり考えてしまうのだった。


*********


「旦那ァー。」
「おぉ、沖田クン。」
パチンコ屋から出てきたところに偶然総悟が通りかかった。
ついさっき、全財産をほぼ摩ってしまってイライラしていたのだが、彼の姿が目に入った途端ほんの少し穏やかになれた。
自分もなかなか単純な生き物である。

「今日も負けですかィ?」
「今日もって…この前は勝ったんですけど。」
「この前って何ヶ月前のことで?」
「違ェって、三日前だよ。」

三日前……

一瞬、顔が強張ってしまっただろうが、総悟はこちらを見ていなかったため気付かなかったのだろう。
気を取り直して会話を繋ぐ。

「今日は休みなの?」
「へェ、最近は平和なもんで、今日は半休もらいやした。」
「ふーん、そんなに暇なの?」
「三日前も休みだったんですけどねィ」
旦那に会いたかったけど用があった、と総悟は少し困ったような顔をした。
人が気にしないように、触れないように、ってしてるのに、ことごとく核心に触れるようなことを話されると気になって仕方がなくなってしまう。
だめだ、言うな。言ったらおしまいだっ……

「―――旦那?」
「っ!へっ?あー何?」
ゴメン、聞いてなかった、とすぐ立て直しを図る。
深層意識の中から浮上すると、考え込む俺の顔を少し下のほうから不思議そうに見上げる総悟がいた。
「どうかしたんですかィ?」
「や、別に、大したことじゃねェから……」
しどろもどろになりながら総悟の質問をかわそうとするが、それがその質問を肯定していると、このときの俺は気付くはずも無かった。

「旦那、やっぱりおかしいですぜ?熱でもあるんですかィ?」
「や、熱とかないから、大丈夫だから。」
「じゃあ、なんか気になることでも?」
さっきから上の空ですぜ。と目をまっすぐこちらに向けた。
その目は零れそうに大きく、瞳は赤みを帯びた色をしている。
濁りの少ないその瞳に自分の姿が映るだけでひどく安心してしまう。
しかし、まだ心の中ではどす黒い感情が畝っていた。
抑えきれない……

「沖田クンさぁ、やっぱり女の子の方がいいよね?」
「………はいィ?」
「いや、だから彼女とかの方がいいんじゃないかってこと。」
「もしかして……」
見てたんですかィ?といつもの無表情で聞いてくる。
ああ、そうだよ。と視線を逸らした。
自分の問いに「そうだ」と返されるのがいやだった。
いや、怖かったのかもしれない。
そんな気持ちを総悟は知ってかしらずか、隣でケタケタと笑い始めた。
怪訝そうな顔でそちらを向き直すと、すいやせん、といいつつ笑い続ける総悟がいる。

「何がおかしいんだよ。」
「……いやね、旦那って結構可愛いなァって思いやして。」
「はぁ?」

どういうことだと問い質せば、総悟はやっと元に戻ってことの次第を話し始めた。

三日前に一緒に歩いていた女はよく遊んでやってるガキの一人らしい。
家の事情でもうすぐ奉公に出される子供に、最後に一日二人で遊んで欲しいと頼まれたのだという。

「ガキの割には随分でかかったような気がするけど……」
「最近のガキは成長が早くていけねーや。」
あれでも11ですぜ?と聞いたときにはさすがに驚いた。
その女の背丈は、記憶している限り総悟の目の高さくらいまであったのだから。
にしても、最後に一日こいつを独占したいと言うのだから、その女、それなりに気持ちがあるんじゃないのかと思う。

「まぁ、最後にはもっと大きくなったら嫁にしてくれって言われやしたけど。」
「で?何ていったの?」
穏やかな口調で聞いたが、内心全く穏やかではない。
いつか他の奴のものになるかもしれない、という不安がまだ残っていた。

「心配しなくても、丁重にお断りさせてもらいやした。」
「ふーん。」
もったいないねェ、と言いつつ心の中ではばっちりガッツポーズをしていた。
すると、総悟はそっと俺の手を引いて人気のない路地裏に引っ張っていく。
そして、完全に大通りから見えなくなったところで、少し背伸びしてその腕を俺の首に絡め、抱きついてきた。
サラサラと揺れる髪は記憶していた通りによい香りがした。
「どうしたの?」
綺麗な髪に指を絡め、開いた方の腕は総悟の腰をがっしりと抱いている。
すっと視線を俺に合わせ少し微笑んで
「妬いてくれて、ありがとうごぜェやす。」
と言った。
次の瞬間、俺は自分でも分からないうちに総悟の唇を塞いでいた。
少し開いた隙間から舌を侵入させ、お互いの口内でくちゅくちゅと絡める。
「んっ………ふ、ぁ……はぅっ……」
息継ぎの度に段々甘さをます声が聞こえて、どうにも止まらなくなっていった。

長い口付けから開放すると、濡れた目が本当に俺だけを映して心からこの子供を愛したいと思った。
そしてもう一度、今度は触れるだけのキスをして
「誰にもやりたくなくなったわ。」
とまっすぐ総悟だけを見て俺は言った。
総悟の幸せを願うなら、俺はどんなこともしてやれる、と思うが、当分は俺の独占欲に縛られていて欲しいと腕の中の恋人に向けて切に思った。

ああ、なんて可愛い
俺の恋人。


後書き
お疲れ様でした〜;;;
今回のコンセプトは「ヤキモチ」です。銀さんをへたれさせようと思って書きました!!すんごい楽しかったですwww
土方さんはへたれ、銀さんはドSでもいいのですが、基本へたれ攻めが好きなようで、ついには銀さんまでもその餌食に;;;
感想なんかくれると嬉しいです。ではでは。
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