この写真を見た老妻が言うには「今日は祭日ですか?」と馬鹿な質問をするのですが、毎日がこの様な人出が有るのです。要するに、各工場に働く「外来工」を目当てに野外食堂や屋台の様々なお店が開店するのです。これを中国では「夜市」と呼んでいます。実に壮大な眺めですから、閑散として活気を失った日本の地方都市から見れば、羨ましい光景では有るのです。
写真は露天の食堂街で、その長さは200m以上有るかも知れません。売る人も買う人も、全て「外来の人々」です。外来とは、地元民では無く「広東省以外」から流れて来た人々です。一般的には「四川省」、「広西省」、「湖南省」、「湖北省」、「河南省」、及び「少数民族と言われる朝鮮族」等が多いそうです。朝鮮族の多いのは、日本企業の通訳として来た旧満州地方の人です。彼らの中には、ハングル語、中国語、日本語、ロシア語等を話す者もいるのです。日本とは、戦前からの繋がりが深い民族なのですね。
注
旧満州地方とは遼寧省、吉林省、黒龍江省の東北三省を呼びますが、特に吉林省には「朝鮮族自治州」等も有って朝鮮族が多いのです。現在では、北朝鮮からの脱国者が見られる地域です。その昔に「朝鮮人」と言う言葉を使用したら、それは差別用語と非難されたのですが、中国に行ってみれば、朝鮮とか朝鮮族等は極当たり前の日常用語なのですね。
最近、大阪府の橋本知事が「朝鮮学校」への学資援助等で北朝鮮からクレームを受けてるようです。しかしそれは北朝鮮国の筋違えの話で有って、日本に来たならば日本の習慣になれるべきなのです。その国で生きて行くためには「郷に従う」のが日本人の生き方です。逆らえば、何かと不都合が起きるのは当然です。
話は逸れましたが、野外の食堂街には中国各地の様々な郷土料理も見られて楽しいものです。「焼餅」等は、話には聞いていましたが始めて食する事が出来ました。この様な路上の食堂街であっても、
月に一度はショバ代を市の徴収人が取りに来るのです。ショバ代を払わない者は、一も二も無く「食堂丸ごと」トラックに積み込むのです。日本のヤクザ稼業も真っ青です。真に活気と迫力のある食堂街では有るのです。
但し、
流石に衛生面に於いては問題が有る様です。食器や食材を洗う水は「バケツ一杯の水」ですから当然でしょうか。従って、現在ではこの様な路上の食堂街は規制によって姿を消しつつ有るとお聞きした。特に注意すべきはウイルス感染でしょうか。中国国民は「乙型肝炎」に感染してる者が、約10%以上いるとお聞きしています。

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