るろうに剣心9巻は新月村の戦いの続き。著者はコラムで新月村は日本の村社会の嫌なところを描きたかったが、深堀できなかったと書いている。確かに相手のためという名目で負担や我慢を押し付ける日本の村社会のズルさまでは描けていない。それでも十分に日本の村社会の救い難さは描けている。作者が、そこまで考えて描いていたことに改めて名作と感じた。本作品は王道的なバトル漫画として人気になったが、明治政府の恥部である赤報隊を出すなど王道的な作品である。
中盤は左之助の話である。左之助は赤報隊という明治政府の暗部の犠牲者である。新たに廃仏毀釈の問題を出した。

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