「『天使の帰郷』 キャロル・オコンネル(著),務台夏子(翻訳) 」
■読書
アメリカの作家
「キャロル・オコンネル」の長篇ミステリ作品
『天使の帰郷(英題:Flight of the Stone Angel、米題:Stone Angel)』を読みました。
『クリスマスに少女は還る』、
『氷の天使』、
『アマンダの影』に続き、
「キャロル・オコンネル」の作品です。
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これは確かに
「マロリー」だ!
彼女の故郷で墓地に立つ天使像の顔を見て驚く
「チャールズ」。
一方
「マロリー」はカルト教団教祖の殺害容疑で勾留された。
ひそかに帰郷した彼女の目的は?
いま、石に鎖された天使が翼を広げる――過去の殺人を断罪するために!
確執もつれあう南部に展開する、鮮烈無比なヒロインの活躍。
シリーズ第4弾。
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1998年(平成10年)に刊行された
「キャシー・マロリー」シリーズの第4作… 第1作、第2作を読んだ後ですが、在庫の関係で第3作を飛ばして、第4作を読了です。
ルイジアナ州デイボーン… 姿を消した
「マロリー」を探し、彼女の故郷を訪れた
「チャールズ・バトラー」は、子供を抱いた天使の石像を見て驚いた、、、
これは確かに
「マロリー」の顔だ… 17年前に惨殺された女医
「キャス・シェリー」を悼んで刻まれた天使。
腕の中の子供は、行方不明になった彼女の娘
「キャシー」だという… 一方、デイボーンでは、自閉症の青年
「アイラ・ウーリー」がピアノの演奏中に両手を負傷させられ、町の一角を占拠する宗教団体の教祖
「ベイブ・ローリー」が殺された、、、
そして、容疑者としてよそ者が勾留されているという… その名は、
「マロリー」。
誰にも一言も告げず、ひそかに帰郷した
「マロリー」の目的は、母を殺した犯人を捜すため? そして復讐のため?
「マロリー」が自分の過去に決着をつける作品でしたね… でも、
「マロリー」は、あんなに撃ちまくって大丈夫なのかな? クライマックスは現実離れした展開でしたね、、、
それにしても、
「マロリー」の名前の由来には驚きましたねー 苦しみや、憎しみを忘れないために仇の人物の名前で呼ばれていたなんてね。
本シリーズ、相変わらず感情移入が難しいんですよね… 私の理解力不足もあるのでしょうけど、並列的に描かれている複数のサブストーリーの繋がりが終盤まで解り辛いいうえに、全体で550ページ近いボリュームで無駄に長く、物語の全体像が掴み難いんですよね、、、
唯一、共感できる登場人物
「チャールズ・バトラー」に感情移入しつつ読みましたが、やや不完全燃焼… 本シリーズ、既に何冊かストックしてあるので、次作以降に期待したいですね。
以下、主な登場人物です。
「キャシー・マロリー」
ニューヨーク市警巡査部長
「チャールズ・バトラー」
マロリーの友人。コンサルティング会社の経営者
「ライカー」
巡査部長。マロリーの相棒
「キャス・シェリー」
デイボーンの医師。故人
「オーガスタ・トレベック」
キャスの遺産管理人
「リリス・ボデア」
オーガスタのいとこの娘。警察官
「ヘンリー・ロス」
彫刻家
「トム・ジェソップ」
保安官
「トラヴィス」
副保安官
「ベティ・ヘイル」
ホテルの女主人
「ジェイン」
カフェの経営者
「アイラ・ウーリー」
自閉症の青年
「ダーリーン・ウーリー」
アイラの母親
「ジミー・シムズ」
便利屋
「ベイブ・ローリー」
《新教会》の教祖
「マルコム・ローリー」
《新教会》の説教師。ベイブの兄
「レイ」
マルコムとベイブの兄弟
「フレッド」
マルコムとベイブの兄弟
「サリー」
ベイブの妻
「アルマ・ファーガスン」
《フクロウの町》の住人。

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