 | 著者 : 秋田書店 発売日 : 2019-11-02 |
フォアミセス(12)BEST3
第一位:
ナースのチカラ〜私たちにできること 訪問看護物語〜 広田奈都美
8050問題は、かなり現実的にヤバい事態になってきていますね。親を殺して、遺体を放置したり、犯罪を起こして捕まるのは、言語道断のクズですが、イイ年こいて無職で引き籠もっているのも、ろくでもない
ひきこもりになってしまう、それには当人にしか判らない、いや、当人にだって説明できない苦しみがあった、それは私も察しましょう。けど、家や両親に怒りや苛立ちを暴力って形でぶつけるのは、本人が一番、間違っている、と気付いているでしょうに
こんなクズな自分じゃダメだ、と思うのなら、変わる努力をすべきだし、自分だけじゃ、どうにもならない、と解かっているなら、プライドは捨てて、プロに助けを求めていいのにな
他の人に負けないくらい、優しさと熱さがあるからこそ、馬淵さんは深入りすべきじゃない事案もある。それを分かっているからこそ、あえて、担当から外す、と言う情に熱い判断を下せる上司と仲間がいるのはいいなぁ、と感じた
第二位:
あの山越えて 夢路行
ひとまず、今回で最終回じゃなくて、一安心。フォアミセスには、良い作品が揃っているとは言え、『あの山越えて』が読めなくなるのは寂しいので・・・けど、あと3話か。覚悟は決めとかなきゃ、か
今回のMVP、私としちゃ、みのる君。ほんわかとしていて、今イチ、みのりちゃんに引っ張られちゃっている感はあるけど、ここぞって時の行動力にはビックリさせられる
さて、子供にここまで言って貰え、好きな男からは(寝ぼけていたとは言え)プロポーズもされたまりなさん。ここは、しっかりと向き合うべきじゃないですかね
第三位:
人生はこれからよ! 赤羽みちえ
夢を叶えたい、その気持ちは誰でも持っているし、追い続ける事は悪くない。だけど、その夢で自分の視野を狭め、道を塞ぎ、体調を壊してるんじゃ、何の意味もない
お父さんの「潮時だ」はグサッと来ましたね。まぁ、未練がましい、と言われそうですが、私は、まだまだ、小説家を目指して踏ん張りたい
同位:
ブラックオペレーション かずはしとも
いつもの事ながら、スカッとさせてくれる。大剛寺さんから頼まれた事とは言え、ケーキを買ってやった(その代金は、今回の悪人にきっちり請求してるが)ヤクザ、男前だなぁ
クリスマスはケーキを食べるもんだって風潮は、前時代的かも知れませんけど、子供は喜びますからね、もうしばらくは、この商戦も激しいままでしょう。なので、ちゃんと、ノルマは考えて設定すべき
今日の食事
朝食
トースト(イチゴジャム)、トマトジュース
昼食
和風カレー丼、ポトフ、烏龍茶
夕食
ごはん、鶏肉と野菜の味噌炒め、味噌汁(具だくさん)、烏龍茶
今日、読んだ本
妹ちゃんことラケルが来日し、姉のマルタと同居しはじめた
見た目はより華やかとなり、ストーリーも賑やかさを増しているので、前シリーズから読んでいる人間は、もっと楽しめるようになっている
ゴチャゴチャしている、と言えば、そうなんだが、決して、雑にはなっていない事が読めば判るんじゃないだろうか
ラケルってピースが加わった事で、この作品の質が上がったのは、やはり、高尾先生が、漫画家としてだけでなく、人間として、成長しているからだろう
マルタが、日本の文化に触れ、その良さと母国の良さを繋ぎ合わせる事で、高尾先生の成長も促されたんじゃないだろうか
作中に登場する料理を、高尾先生と担当編集者さんが、実際に作っているからこそ、キャラクターたちの反応や表情に「嘘」がない、と感じられる
また、橋や判子と言った、日本の道具に関しても、しっかり調べ、それに対し、ポルトガル人が、どう感じるか、そこも、きちんと描いてくれているんですよねェ
妹に日本の良さを教えていく事で、自らも改めて、その良さを深く感じ取れるようになり、一層に、日本へのリスペクトが強まっていくマルタさん
日本に対しての知識が浅いからこそ、目に映るもの、手に触れるもの、舌で味わうものに、新鮮な驚きと喜びを感じ取れるラケルちゃん
似ているけど違う、この姉妹が、これから、どんな日本の良さを知っていくのか、楽しみ
しかし、この(3)で、何やら、ラケルちゃんは、人生最大のピンチを迎えている
一体、どうなってしまうんだろうか
また、次巻では、神永さんが、ラケルちゃんに対し、どんな“おもてなし”をするのか、気になるトコだ
どの回も、マルタさんへの好感度が上がり、ラケルちゃんとの姉妹仲に、ほっこりできる
その中で、私的に、強く印象に残ったのが、第32話「春の七草ピザ」
私らからすると、春の七草、と聞けば、粥にするのが当たり前
その常識が凝り固まったものであり、春の七草の新たな可能性を見逃させていた、と感じた回だった
春の七草を、ピザの具にするってのは、日本に住んでいるポルトガル人だからこその、チャレンジ精神が光る発想だ
食べた後は運動、それは良いんだが、マルタさん、思った以上に、運痴だったんだなあ
この台詞を引用に選んだのは、マルタさん、良いお姉さんしてるなぁ、と感じたので
自分が行きたい所は、後日にし、今日は妹を優先する、と決められる点もそうだが、マルタさんの、こういう、人が良い、と感じる場所を楽しむ、ってのは人として成長させそう
他の人の「楽しい」を知ってこそ、見えてくるモノもあるんでしょうか
「今日は、ラケルの行きたい所に、最後まで付き合うって約束だし・・・それに、自分の好きな場所を巡るのは楽しいけど、他の人の興味がある場所に足を向けるのも、同じくらい楽しいからさっ!」(byマルタさん)

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