身ぶりとしての抵抗
鶴見俊輔コレクション2
鶴見 俊輔 著、黒川 創 編
河出文庫 文庫 ● 496ページ
ISBN:978-4-309-41180-4 ● Cコード:0110
発売日:2012.10.09
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309411804/
もう一冊お正月に読むのを薦めたいのがこの本である。
そこここに宝石のような言葉がちりばめられている。
3.11以降、せいいっぱい「原発はんたい」の声を上げ続けてきた人たちにささげたい。
その宝石のような言葉をいくつか、
p37
「 ソローの人間の根底にあるのは、この地上に人間が生きていてひまをたのしむということはいいことだという感覚だ。そして、なぜそれができないかを追及しようとする。雨が土をうるおす。それを見てたのしむことからはじめて、彼は彼の政治思想をつくる。この政治思想のつくりかたは、アナキズムにとって重要な方法だと思う。」
p12
「 敗戦当夜、食事をする気力もなくなった男は多くいた。しかし、夕食をととのえない女性がいただろうか。 他の日とおなじく、女性は、食事をととのえた。 この無言の姿勢の中に、平和運動の根拠がる。」
もちろん、異論もあるだろう。 それも含めて一読も、精読もある本だと思います。


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