ずっと前にチケットを買っていたコンサート。
こんな状況になり、開催されるかどうか心配でしたが、今日開催されたので行ってきました。
宮田大さんのチェロリサイタルです。
ここにも書いたことがありますね。
「田村響さんと宮田大さん コンサート」
行って良かった〜〜〜

宮田さんの音が体に入り込み、染み込み、栄養になったような気がしました。
宮田さんが演奏なさる時。チェロが生きているかのように感じます。
息をして、歌っているようにすら見えました。
その様子を見て、その音を聞いて、生き返った〜〜〜と思ったのです。
そう。
生き返った。
生きているエネルギーを感じて、そのエネルギーをもらうことができたんですね。
やっと息ができたと感じました。
他の人はそんな風に思わないでしょうが、私は音楽がなければ、今まで生きて来れなかったと思っています。
本当に。
思春期の苦しい苦しい時期、音楽でなんとかこの世につながっていました。
他の人にとってはただの音楽かもしれませんが、私にはそこに「人」がいました。
命を削ってでも作り上げた音楽。
それをとんでもない生身で演奏を続けてきた人々。
それらの音楽を愛して、愛して、後世に伝えてきた人たち。
それらの会ったこともない人たちに支えられて、私はここまで生きてきました。
今日の宮田さんの演奏もそんな演奏でした。
時を超え、空間を超えて人の心の奥に届く音です。
素晴らしい
その音の実現のために伴奏者がいるのですが、今日のピアニストもまた素晴らしい方でした。
福間洸太朗さん。
この方と宮田さんとが、その曲を同じように感じ同じように表現しようとしているのが伝わってきて感動しました。
ただの伴奏者じゃなく、一緒に表現する人。
その曲をさらに高みに押し上げるために一緒にエネルギーをハモらせて演奏する人だと感じました。
聞いていて、泣けてきて。
感動と「ああ、私にはこれが必要だ」と、やっと息ができたようなほっとしたような安堵感で心の奥にたまっていたものが吹き出したかのように泣きました。
宮田さんも言っていました。
「音楽は必要なんだろうか?」と思うことがあったと。
こんなに素晴らしいミュージシャンがそのように思ってしまうなんて、なんと悲しいことでしょう。
仁左衛門さんも言っていました。
「私たち歌舞伎役者は舞台に立たないと何の役にも立たない人間だ」と。
コロナが恐ろしくて、私は家から出られません。
そして、みんなが出なかったらこんな事態にはならないのもわかっています。
けれど、やっぱり、それだけじゃあいけないと思います。
人が、人として存在するために確かなことがたくさんたくさんあるんだと言うこと。
そんなこと、わかってくれる人がいるかなあ・・・・。
わかる人の声は小さい。
だから、とても心配しています。
街を歩くと、閉店しているところが本当に目立つようになっています。
これが進むと、コロナ後には私たちの世界は冷え切ってしまっているでしょう。
その時、それを救うアイデアはそんなに簡単に出てきません。
少なくとも個人ができることがない。
友人シンガーたちが月に数回のライブに減らしている・・・と言っている横で、私は、前回は半年、ライブをしませんでした。
今回も2ヶ月以上、ライブなし。
一つのライブが終わって、大丈夫だったことを確認し、さらに、自分を元気付けるのに数ヶ月かかってしまいます。
それでも不安から出られることがありません。
弱虫ですからね。
今日、コンサートに行って、こうしてとてもたくさんのエネルギーをもらって、やっぱり音楽っていいなあと思いましたよ。
宮田大さんと福間洸太朗さんお二人の中に崇高な音に 心底癒され、元気にしてもらいました。
もし、コンサートを見つけられたら、「行く」と言う選択、ありですよ
追記:
宮田さんの動画を見つけました。

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