あるデザイナーの先生からお話があり、急に島根出張となりました。
先生は島根の伝統工芸の方々のお手伝いをなさっているのです。
それらの皆さんは、今の暮らしに合うモノづくりのために、日々 学び努力し、新しいものを作ろうとなさっていらっしゃいます。
そこに私達はアルミで お手伝いさせていただこうと言う事なのです。
折角だから・・・と言う事で専務と私、そして末っ子も同行させていただきました。
や〜、この2日間で 私は大の島根ファンになってしまいましたよ。
私達が行ったのは 浜田という所と益田という所です。
浜田では
石州和紙の工房に行きました。
今ご紹介している頁の製品をご覧になってきっと「?」となられると思います。
糸があり、レースの布のようなものがありますね。
それも和紙なんですよ。
ここの和紙は 繊維が長いので本当に強くて、それを細く細く裂いてよって糸状にして使うのです。
漉かれた和紙を手で揉むと 柔らかくなりますね、
ここの和紙はとても強いので それを布のような感じで使う事もできます。
それらの特徴を生かしたモノづくりのお手伝いをさせていただけそうなのです。
や〜、楽しかったですよ。
それにしても和紙ができるまでの工程の大変な事!大変な事!!
材料になるものを刈り取る所から全て 手でするんですから大変です。
今まで和紙を高いなあと感じていた私は、今回 実際にいろいろ見せていただいて「安い!!」とすら思ったのです。
お手伝いできて 製品という形になったら嬉しいですね〜。
そして、今日は 建具屋さんに行きました。
建具屋さんと言っても 大きな工場でした。
お若い方は建具って分かりますか?
代表的なものとして格子戸というと 分かり易いですね。
ネットで調べてみて下さい。
かなり装飾的なものもあり、使われる材木は全て質の良い「正目」でないといけないと言う事を知りました。
木は 生きていると言っても良いのです。
だから、正目でないと 後で歪んできてしまいます。
それを「あばれる」という言い方をします。
だから、全て、正目!
贅沢ですよね。
そして、その美しい事!!
又、そこでも その正目の美しい材料を使って 新しい製品作りを目指してグループで勉強を続けていらっしゃいました。
ここでもアルミで 私達が何かできる可能性を見つけました。
伝統産業は やはり 長年積み重ねられ、揉まれた来ただけ有って その美しさも技術も素晴しいものがあります。
けれど、生活様式も住居も変わりました。
活躍の場所が本当に少なくなってしまったのですね。
技術だけを残すと言う事は不可能です。
伝統産業は 今の時代に合うようなものを作って「使われない事には残って行けない」のです。
そうなのです。
使われないと残れないのですね。
だから、使われるものを求めて 皆さん色々勉強をし、工夫を重ねていらっしゃいました。
その事に感動し、私達がそこで何かお手伝いさせていただけるというお話にも 心が躍りました。
正しく、私がしたかった事なのですから!!
熱い気持ちの人達がいらっしゃる事が分かり、また 私達も勇気づけられました。
日本には 資源が無いと思い込んでいます。
けれど、人とか技術とかあるいはソフトの面での資源は 本当に豊かなのだと言う事を 今回も改めて知りました。
近代社会が目指してきた方向には 資源がなくとも、これからの世界に撮って必要なものが沢山ある事を 私は感じています。
それらを 生きて使えるような形にして行くお手伝いができたら嬉しいです。
今回は その目が見えた気がする出張でした。
・・・・・・写真が無いのは 感動しすぎて、撮るのを忘れたためなのです。
夢中になっちゃったのです・・・・。
と言う訳で、楽しい楽しい出張から帰って参りました。
や〜、楽しかった。
お休みなさい。

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