稔典さんからロンドンで30句作りましょうと言われちゃっています。
あちらでの生活でも、何か記録しておきたくてチョコチョコ俳句を作ろうとしたのです。
でも途中から5・7・5のリズムが狂ってしまい、句が作れなくなっていました。
それでも(ちょっと変なのだけれど)書きためていたものを整理して、十数句見せました。
「もっと推敲するように」・・・・と思っていた通り。。。
それで七転八倒しています。
まず、30句というのがなかなか難しい。
私も「好きなもの30」遊びをしていますけれど、この30という数字がなかなか良いのです。
20くらいまでは、ちょっと考えるとなんとかなる。
そこからは 考えたり、日頃の生活を思い出したりしながら、好きだったものを出していきます。
残りの10を考える。
その折に、自分が見えてくるのです。
俳句も、残りの10句で、困り果てています。
好きなもの30の様に 好き勝手に書けば良いというものじゃないのでね。
それともう一つ。
海外の生活は俳句に馴染みません。だから、ついつい説明したくなる。
だから俳句ができないのです。
例えばね、歳時記を見て季語を探すじゃないですか。
その中に、海外での生活に合うものがほとんどない

だって、日本の風土にあるものとか、日本の生活から出てきているんですものね。
その共通点があるから、みんながあの言葉足らずの小さな詩に「なるほど」とか「おお面白い」などと思うわけです。
・・・・・・と、いうわけで、困り果てているのです。
さて、今日はあちらでの好きなもの30を久々に思い出しながらやってみますか。
*町歩きで見える景色
*世界を引っ張っているつもりのプライド
*リスや狐の来るガーデン
*グリニッジ の空気感
*ナローボート
*小麦粉の味のするパン
*だだっ広いパーク
*ロンドンプライドの自由さ
*子供も犬も入れるパブがあるという文化
*クリケットの様子
*スコットランドの冷たい空気
*全然逃げない鳥たち
*お行儀のいい犬君たち
*思った以上に心の垣根の低いウインブルドン の人たち
*思いっっきり自由に育っている街路樹
*議論が喧嘩にならない文化
*道は自分が渡れると思う時に渡る文化
*デモクラシーを守ろうとする気甲斐性
*バスが次々走っていること
*バス停でのみんなの様子(結構話しかけられましたよ)
*UFOみたいな形の小さな桃(めちゃくちゃ美味しい)
*迷いそうになるくらいパークが広いこと
*人それぞれ・・・が根付いていること
*知らない人同士が会釈したり、微笑んだりすること
*パブではおしゃべり中心で お酒をゆっくり飲むこと
*道路では馬が最優先であること
*カフェやレストランでは道にテーブルを出して楽しんでいること
*年齢も体格も関係なく自分の好きなファッションを楽しむこと
*私の足ですら、合う靴があること(大小いっぱいあります)
*キッチンが広いこと
あらあら・・・。
こんなんじゃ、俳句は作れないわ。
風物に限ったらよかったね。
でも、今日は大切なことが書けました。
俳句は、日本の文化、日本の風土や自然があるから生まれた文化だということ。
行事だってね、イースターくらいは良いとして、ロンドンプライドとか、プロムと言っても誰も知らないし・・・・・。
で、説明したくなる。。。。
鳥だって、植物だって、日本で見るものと全然違う印象だから、俳句が作りにくいのです。
風情・・・というものより、強さを感じてしまうのです。
だから、椿とかカモとか書いても、読む人は日本のものを想像するから印象が違うよね〜〜〜〜〜と思ってしまいます。
・・・と、今日は俳句が作れない弁解なのでした

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