ジョン・健・ヌッツォと言うテノール歌手のリサイタルに行きました。
玄関口で のっけに30分開演が遅れますのアナウンス。
仕方ないな・・・・と ちょっと一杯引っ掛けて 待ち時間を楽しみました。
で、戻って待ちましたが 始まりません。
待って、待って、待って・・・・・うんざりするぐらい待っても 始まりません。
その上 何もアナウンスが無く 何故待たされているかも分かりません。
その内に 怒り出す人も現れました。
帰っちゃったらしき人まで・・・・。
怒って 関係者に詰め寄っている人たちの言い分。
「こんなに遅れるんやったら チケットの払い戻しだけじゃなくて
違約金を払うべきだ」
「遠くから来ているから 帰れなくなる。ホテル代はどうなる」
(こんな普通の言い方じゃなくて もっと怒ってらっしゃいました)
「んなに 怒らんでも・・・・・」と言ってみましたが
全く聞こえなかったようです。
たくさんの人が帰り始めました。
結局 1時間15分ほど遅れて始まりました。
何が有ったか知りませんが その後のリサイタルは 素晴らしかったのです。
数年前にも聞いていたのですが その頃よりも声が磨かれて
美しいテノールのお手本のような声。
それに、申し訳なく思われたらしく 声を休めることなくぶっ続けに歌ってくださいました。
そして 二部は 予定に無かった有名な曲をいろいろ織り込んで
しかも、アンコールも沢山。
お話も少しされて お人柄も分かりました。
怒って帰っちゃった方々。
とても良いリサイタルになりましたよ。
確かに文句はいろいろ言えると思いますが
状況に合わせて 自分で楽しいことを見つけるのも 一つのやり方だと思うのですが・・・・・。
主催者も 「これはまだまだ始められなさそうだ」と踏んだら
事情をさっさと説明して どれくらい掛かりそうか話して
音楽を流すとか ロビーで簡単な飲み物を振舞うとか
待つ時間が楽しい時間に変わるような工夫をして下さったら
あんなにたくさんの人が帰ったりしなかったかもしれません。
私がまだまだ若かった頃は こんなことがあっても 皆黙って耐え忍んでいたので
昨夜は 皆さんの怒りに 少し驚きました。
ともあれ ヌッツォさんはこれからもまだまだ伸びていかれる方でしょう。
チャンスがあったら 是非聞いてみてください。
ただし、生が良いです。CDよりずっと良いです。
だって、今が一番良いからです。
・・・・・これから 遠くにコンサートなどに行く時は
用心して 帰られなくなることを想定して動いた方が良いのかしら・・・・?????

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