「チャンピオンシップ準決勝 vs G大阪 −喪失感−」
2015 観戦記
1年間の全てを否定されたような気分になる敗戦でした。
後半終了直前の武藤のヘッドが東口選手に阻まれ延長に突入した時点で、
足が止まってしまった浦和にはPK戦に持ち込む位以外勝ち目はなかったように思います。
個人的にはリーグ戦終了で今季は終了。
両ステージ制覇と年間勝ち点で首位に立つことを目標に戦ったシーズンは終わりました。
その後に開催されるCSは勝っても負けてもどちらでも構わないとずっと思っていました。
120分を通して、攻める浦和にカウンターを狙うG大阪という試合だったと思います。
両チームともに持ち味を発揮し、緊張感の漂うピリピリとした試合展開で良い試合でした。
最後に武藤のヘッドが決まって、浦和が勝てば文句なしの試合だったのですが…。
実は同点で90分を終えると浦和の勝ち抜けだと思っていました。
でも、年間勝ち点のアドバンテージはなく、延長、PK戦まであるレギュレーション。
一緒に観戦した仲間に教えてもらうまで知りませんでした。
これまでレギュレーションを理解していないことなどなかったのですが…。
試合前、何が何でも勝たなければというほどの想いはありませんでした。
チャンピオンシップに否定的なこともあり、釈然としない気持ちのまま席に着きました。
もちろん、これまでと同じように浦和の勝利を望む気持ちに変わりはありませんが…。
この試合に勝っても、浦和が得られるものは少ないということはわかっていました。
しかし、負けて失うものの大きさは本当に負けてしまうまで理解することが出来ませんでした。
4万人を少し超えただけの寂しい埼スタにG大阪の勝利を告げる笛が鳴り響きました。
たった1試合で1年の戦いの全てが否定された、凄まじい喪失感に襲われる乾いた笛の音でした。
これほど大きな喪失感を感じるとは思っていませんでした。
明治安田生命2015Jリーグチャンピオンシップ準決勝
2015年11月28日(土)14:03キックオフ・埼玉スタジアム
浦和レッズ 1−3(前半0-0、後半1-1、延長前半0-0、延長後半0-2) ガンバ大阪
得点者:47分 今野泰幸(G大阪)、72分 ズラタン、118分 藤春廣輝(G大阪)、120+1分 パトリック(G大阪)
入場者数:40,696人
主審:松尾一

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