部品が折れれば心も折れる。
・・・ 完
・・・というのは子供の頃のお話。実際に子供の頃EF65
(確かアリイ製)のプラモデルを製作中に台無しにしたことで、幼少期の鉄道熱から冷めたという事実が私にはある。・・・が、それをキッカケにして模型が上手く作れるようになりたいと思ってWLやMMに移行し、そこで腕を磨いたというのもまた事実。失敗から学んだり、失敗が何らかのキッカケにつながることは多い。失敗当時は確か絶望的な思いだったと記憶しているが、今思えばその経験は良かったことと認識している。
さて、そんなわけで(笑)、ご覧の通りマスキングゾル塗布中に一番大きな部品がポロッと逝ってしまったわけですが、歳を取るとそんなことにはあまり動じなくなってしまうものですわ。今までの経験から「これは直せる」という思いがあることが一番大きいのでしょうが、歳を取って感情や感性が鈍ってきているという見方も出来なくはない(笑)。なので、修理は後にして、まずはマスキングゾルについて書きましょう。
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まずマスキングゾルとは、塗布して乾燥させると膜になり、マスキングテープ代わりになるものです。模型店で入手しやすい
GSIクレオスのマスキングゾルには「Mr.マスキング・ゾルNEO」(定価210円)と「Mr.マスキングゾル改」(定価420円)の2種類があります。値段が倍違いますが、後者は膜をカッターで切って塗装ラインを整形できるタイプであり、前者はそれが出来ないタイプと説明にあります。
以前、旧製品の「Mr.マスキング・ゾル」というものを買って使ったことがあり、その時もカッターで整形してやろうと思ったのですがあまり上手くいかず、使い物にならないなぁという印象しか残っていなかったんですが、模型店で「
改」の一文字を見てついつい買ってしまいましたわ(笑)。
梯子の部分を白いままにしようと思ったのでその部分を塗りましたが、こういった部分に使うべきかどうかは微妙なところ。この部分だったらマスキングテープの方が良かったかもしれない。が、今回の製品は「
改」が付いているだけあって丈夫だし喰い付きも良くカッターでちゃんと切れました。これで私の中では「マスキングゾルは使えない」という印象は払拭できたかな。まぁ実際に剥がしてみないと結果は出ないけど。
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さて、では切れた部分を直しましょう。
この真鍮キットは曲げやすいように折り目に溝が掘ってあるので、折ったり戻したりすれば切れる可能性は当然高かった。それを承知で悩んだ挙句、手摺取り付けの為にバラした訳ですよ。なので、小さい折り曲げ部は修理が難しいからかなり慎重になっていたんですが、大きい部分は何だかんだで何度も動いてしまったから逝ってしまった。
まぁ仕方ない。形あるもの何時かは壊れる。いや、作っている途中なんだけどさ(笑)。
が、直す前に、もう一方が切れると流石にしんどくなるので、まずはそちらの補強から。
・・・というところが子供の頃と違うところだな。子供の頃なら慌てて壊れた部分の修理に取り掛かっただろうが、下手をすればもう一方も切れてしまうかもしれない。一方が壊れたんだから、もう一方もすぐに壊れる可能性は高いハズ。作業するなら尚の事だ。焦らず失敗を繰り返さない方法をまず考える。それが大事。・・・という風に考えるようになったってことは、やっぱ歳とった証拠だよなぁ(笑)。
φ0.4の真鍮線を切ってコーナーに押し付け、瞬着を竹串でペタペタ。補強完了。同じようにしてペタペタやって、
修理完了。・・・「とて簡」は爪を曲げて部品同士を絡み合わせる構造なんで、他の部品と組まれれば強度的には多分これで問題ないでしょう。ただ塗装はバラシた状態ではなく組んだ状態でいかないと危険になってしまったな。
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さてさて、上記の写真で既にお気づきの方もいらっしゃるでしょうが、早くも内側は塗装が剥れましたよ。
エッジに少しバリが残っていたのでヤスってやって、マスキングテープで削りカスを取ったら、プライマーを塗っていない内側の塗料も一緒に取れました。こんなに早く結果が出るとは思っていなかったなぁ。プライマーを塗った方は一応大丈夫だったけど、果たして何時まで持つことやら。既にところどころエッジに真鍮色がうっすら見えている部分も出てきているしねぇ。
「GSIクレオスのプライマーは弱くて使い物にならないからマッハ模型のプライマーを使う」という話は、前に見たブログに加え、
junichiさんからもコメントをいただきましたが、これはかなり有力になりましたな。ここまで剥がれやすいとは思っていなかった。
GSIクレオスのプライマーの方はまだ様子を見ますが、他の強力なプライマーを見かけたら購入してみるとしますか。とりあえず、
真鍮モデルにプライマーは絶対必要ということだけは解ったのでまずは良し。
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今回は切れたり剥れたりと失敗続きだが、そうやって学んでいくものですわな。・・・と書きつつも、まだまだ続く失敗談。これからは鉄道模型製作記というよりも失敗記と化しますよ(笑)。

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