GW中も仕事で忙しいが、あまりに時間が経過してしまうと忘れてしまうので前回の実験結果の備忘録。
専門用語が結構出てくるはずなので3DCGをやっていないとサッパリわからないかもしれないが、出来るだけ解説も入れておくとしよう。
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<バンプマップについて>
<光源位置を変化させてみた画像>
バンプマッピングとは、オブジェクト表面において擬似的に凹凸を再現するマッピング手法のこと。モデリングベースで凹凸を再現するとポリゴン数が膨大になるので、マッピングによる陰影で誤魔化す方法と思えばよい。あくまでも擬似的なものなので凹凸があるように見えてもモデル自体に凹凸はないから、横から見たり近寄ってみると元の単純な形状のままであることがバレる。
これに対しディスプレイスメントマッピングとは実際にモデルを変形させてしまうマッピング手法。確か私が初めてVRM会議室に書き込んだ内容がこのディスプレイスメントマッピングについての問い合わせだったが、当初VRMの地形はディスプレイスメントマッピングを使っているのだろうと思っていた。しかし、ディスプレイスメントマッピングは非常に重い処理になるので使ってはおらず、画像から値を読み取って高度座標に変換しポリゴンで地形を形成しているという回答であった。まぁTrainzの方でもディスプレイスメントマッピングは使えないみたいなので特に覚えておく必要もないだろう
(Trainzの地形で使うディスプレイスメントはあるがアレはVRMのソレと同じようなもの)。
「表示速度はあまり気にしない静止画用3DCG」と「表示速度を重視するリアルタイムレンダリング3DCG」とでは、このようにテクスチャーの使い方の違いというのが存在するようで、多分ノーマルマップというのも同じように両者の違いからきているのではないかと思う。
ノーマルマップ(NormalMap:法線マップ)というのはバンプマップ(BumpMap)の一種らしいのだが、静止画3DCG制作ではまずお目にかからない。なので、Trainzを弄るまでは全く知らなかった(笑)。・・・が、再現される内容はほぼ同じ。バンプマップは通常グレースケール画像で凹凸を再現するが、ノーマルマップはそのグレースケール画像を更に専用ツールでRGB画像に変換して使用する。恐らくは、より高速処理化するために中間リソース的なものにしているのではないかと思う。ノーマルマップのことを調べていると大体「
ZBrush」というツールに行き着くが、やはりゲームや映像分野のリアルタイムレンダリング3DCG向けのようである。
なお、gmaxではBUMPの項目に、このノーマルマップを使うから用語的にゴッチャになって分かりづらくなっているような気がする。
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さて、以前テストした時にgmaxではバンプマップを出力してくれないと書いたが、それは恐らくマテリアル名のルールを守っていなかったことによるもので、多分可能ではあったのだろうと今では思う。というか、実験したのでそれは確認済みだ
(CCGにはgmaxではバンプマップは使えないと書いてあったはずだが・・・)。
<左:MAX4.2プラグイン出力、右:gmaxプラグイン出力>
このようにgmaxプラグインからの出力でもバンプマップは弱いながらも出力されている。
しかし、両者には決定的な違いがある。それが「スペキュラ」だ。スペキュラが調整できなくてはバンプマッピングの効果も乏しい。
ということで、対処すべき本題は「バンプマッピング」ではなく「スペキュラ」にあった訳だが、長くなりそうなので一旦区切るとしよう。