2006/10/18

がんと心と毎日と  そのさん  がんになっちゃった




◇さて、十分、ぴんとしてしゃんとしていたはずのこころは、以外にも、思わぬところか
ら、いともあっけなく、崩れることに。


いまでこそ半身発汗的改造人間スタイルが定着したおいらだが、実わ、この事実を認識した時、見事、こころは乱れた。
それは、がんを自分の事としてどうしようにも自覚せざるを得ない最初の認識でもあったわけで。

           *****


肺がんはほとんどの場合、自覚症状はないという。
後から思えば、病院へ通うきっかけとなった症状のひとつ、背中の筋違いか?っていうくらいの痛みが唯一それなのかなあ〜って思ったのだけれど、まあ、告知に際しても、ああこれがなあ、やっぱりなあ〜って、そおいう自覚はさっぱりなかった。

告知の翌日から主治医先生が外科の先生(手術の執刀医で現在も定期健診で御世話になっている先生)となり、問診、検査、手術の説明、等々、ばたばたしてくる。

がんの浸潤(しんじゅん→拡がりというか成長度合いを意味する)がどの程度までいっているのかはある程度、問診でわかるようなので、いくつかの質問があった。
あそこは痛い?とか、息苦しい?とか、あって、右の手のひらは汗をかいている?ってなって、え?って思ったけど、おいらは普段、緊張しいなので、こおいう場面でわ、手のひらはすぐ汗ばむので、汗かいているにきまってんじゃん、って、ふっと右手のひらを意識すると、カサカサしている。
左手のひらはもう、これでもかっていうくらい、べたべたなのに、だ。


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なんなんだ、これ?

血の気が引いた。

みるみる感情が満たされていく。
こころが乱れた。
おいらはがんに侵されているんだ。
それを一瞬に意識した。

おいらは咄嗟にうそをついた。
汗は出ていると。

汗が出ていないとどうなのか、きいた。
その場合、がんは肋骨に浸潤しているのだという。

進行ステージがあがるのか?
いや、現に汗は出ていない。
左手のべたべたはさらに度を増した。



            *****


その夜、おいらはほんとうに怖かった。

病院では、他のいくつかの質問に、もう、その答えがうそなのか、本当なのか、よくわからないまま答えるしかなかった。

右脇はしびれていない?
指先はしびれていない?
頭は痛くない?

しびれているといえばしびれているような気がするし、しない気もする。
頭だってそうだ。痛いような気もすればそうでないような気もする。
そしてそれらは家に帰り、夜になって、時間が経つにつれ、やっぱり、しびれてきているように、痛くなってきているように、どんどん、そう思えてくるのだ。

なかなか寝つけず、そして、怖い夢を見た。
体が何かにぐしゅぐしゅと蝕まれていくイメージの夢。


その夜、おいらはどうやっても台風の目に逃げ込むことは出来なかった。
ああ、こころはいとも弱いものなのだ。




         (がんと心と毎日と  そのよんへ)






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