今回はちょっと表題について面白い話題を一つ。
Banach-Tarskiの背理というのは、いろいろな言い方がありますが、「豆粒大の球を
有限個の部分に分割して組み合わせなおすと、あーら不思議!太陽の大きさの球ができる」という定理なのですが、一見、体積を考えるとそんなことはあり得ないように見えることからパラドクス(背理)と呼ばれています。
しかしもちろん、これはパラドクスでも何でもなく、れっきとした定理で、有限個に分割された各パーツはそもそも「体積が定義できない」ので、パラドクスではないのです。
ただし、このBansch-Tarskiの
定理の証明には選択公理が用いられており(証明はたとえば
こちらや
こちらを参照のこと)、しかも非可算無限個の対象に対する選択公理を用いていることから、「選択公理を用いると不自然な定理が証明される」という代表例によく引っ張り出されます。
ところが、最近、Banach-Tarskiにある意味大変“近い”結果が、
選択公理なしに証明できたというのです!

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