何だかんだで一か月ほど、愛媛マンダリンパイレーツの本拠地ゲームを見ることができない。だから、数少なく見ているビジターゲーム、ホークス戦、そして速報での印象を基に書くことになる。
愛媛の状態は大変悪いというのは、常連さんの一致した感覚だと思う。見ていて、気持ちに余裕が感じられない。四球だけは避けなくてはならない場面での四球、慌てる場面でないところでの悪送球、ランナーを貯めてからの早打ちによる逸機。例年、愛媛はそういうのは前期の前半に出て、今頃からはそういうのは出なくなって強くなるが、今年は逆である。このままでは、後期最下位も現実化しよう。
何か、追い込まれた感じで野球をやっている。一人一人、課題があり、焦りがあるのかもしれない。だけど、試合に出るということは、力量を評価されて出ているという原点を忘れて欲しくない。そりゃあ、マウンドやバッターボックスに立つのは怖い。四七歳にして、来週、グラウンドに立って出番があるかも知れない小生とて怖い。だけど、自信の持てるものはある。打撃においては経験と読み、守備においては、今は壊れたけど、肩。試合に出るということは、長所を見込まれてのことだ。だから、弱点に怯えるのではなく、長所を見せつけて「ドヤ顔」するイメージでやって欲しい。
ちなみに小生が打席に入るとき、何を考えているかというと、「この投手、これに自信がありそうだな、じゃあ、それを狙おう」である。ジャストに投げられたらそうは打てない。だが、ちょっとでも甘いと、結構痛打した。勝負所では結構、投手もビビるもので、甘くなりやすいのだ。だから、軟式で最後にいたチームでは、「保さんは勝負強い」と言ってくれた。外野では、脚が遅いからそんなに優れた外野手ではなかったと思う。だが、セカンドランナーが本塁を回ってくれたら、それまでのドン臭そうな守備とは裏腹に、鬼の送球で何度も本塁で刺した。場合によっては、三本間で挟んでいた。こういう点では絶対的な自信を持っていた。自信のないところでは、基本に忠実に、しっかりとプレーすることだけを考えた。自分の場合は、ベースランニングとか、フライへの入り方とか。ヘタだから、技術論だけは追求し、引出だけは用意していたつもりである。
見ていて愛媛になくて香川にあるもの。それは、自信だと思う。香川の選手とて、弱点は一杯ある。だが、それを隠すように、強い気持ち、それは、長所をアピールする気持ちを感じる。過去の例で言えば、三輪っちは脚を見せつけ、非力な打撃を隠し、丈武は圧倒的なパワーを見せつけて、相手を恐怖に陥れ、弱点の外角の変化球の投球にプレッシャーを与えていた。
相手を見、相手の嫌がることを考えてする。自分の長所を活かすために、どういう準備をするべきか。チームを代表して試合に出ているということは、長所を見込まれてのこと。周囲に喜んでくれるためには、何が出来るかを常に考え、弱点で足を引っ張らないようにする。とにかく、自信をもってプレーして欲しい。まだ、前期が終わろうとしているだけだ。
頑張れ、愛媛マンダリンパイレーツナイン。

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