2008年9月28日(日曜日) 18:00〜
松山市坊ちゃんスタジアム
曇時々小雨、ライトへ向かって強い風
愛媛1−2香川
正直、今日の敗戦で凹んでいる。最後の田口君の勢いで打ってしまった1死満塁からのダブルプレーもさることながら、そんなことよりも問題はとにかくスイングの鈍い打線。素質のある選手が集まっているのに、ドンドンバッティングが小さくなっていき、打球に勢いがなくなっていく。渋いヒットの積み重ねで得点をする打線になってしまっている。試合中、そんなことを考えていた。そんなことを思い始めたのは、4番の大島君が非常に悲しくなる当てにいくスイングでセカンドゴロを放った時だ。そして、9回裏、檜垣君が物凄い打球をピッチャー返しした。ふと、思った。「檜垣君って、去年、訳の分からないほど低い所にグリップの置き場を矯正され、バッティングを崩したよな、それを止めてから打撃が戻った。」
以下、とりあえずは試合経過を離れ、チームの打撃指導批判になると思うが、今年は球場にもう行けない可能性があるので(金曜日に手術;卑怯)、好きなように思ったことを書くことにする。このブログを読まれている人はご存知と思うが、小生は哲学ヲタの思想ヲタの宗教ヲタでもあるのだ。
檜垣君の打撃を見て思い出したのは聖書の以下の言葉。
「あなたがたは地の塩である。もし塩に味がなかったら、何で味付けするのか。そういう役立たずは、打ち捨てられて、人々に踏みにじられるのだ。」
(マタイによる福音書 5-13)
彼は自分の味を捨てずに、あのややこしいメカニックでヒットを去年積み重ねた。比嘉君は流し打ちの名手である。思い出すのは長崎君の新居浜での満塁本塁打や、大島君が入団いきなり坊ちゃんでフェンス直撃する大二塁打を放ったこと。比嘉君、檜垣君は苦しみながらも結構自分のやりたいようにやっているように見える。まあ、彼らは天才肌だからなあ。
さて、長崎君も大島君。ヘッドの走りなどを見ると長距離タイプではないとは言え、十分に中距離タイプの素質があると思う。ところが、全然、体の力を活かしていないように見える。長崎君は春、壷に嵌ればスタンドインさせていたが、本当に窮屈そうだ。大島君も凄く小さい。彼はホークス戦を見て、彼らの無駄のないスイングに感銘を受けたという。それはいい。だけど、無駄をなくすべきはスイングに入ってからヒットするまでで、それを可能にするにはテークバックしてトップを作る時の遊びがあってこそなのだ。この部分が長崎君にも大島君にも感じられない。昔はあったのに。8割の力で打つことを教えられているともスタンドで聞いた。それは間違いではない。しかし、小生が社会人(鋼管福山;現JFE西日本)のコーチから指導を受けた話では、トップの時点で6割、スイングに入るとき
8割、そしてフィニッシュだけ10割、ということだ。インパクトの瞬間、8割ではボールが飛ばなくて当たり前だろう。単打狙いならそれで良い人もいるだろうが。せめて、9割、、、。愛媛の選手は、見た感じ8割、8割、8割でヘッドが出てこない人が多い。金太郎飴的に見えるのだ。
地の塩は、地の塩として存在するからこそ、神からの光を受けて輝くことが出来るのだ。塩の辛さを失い、地に踏みつけられて破砕すれば輝くこともない。野球は、異なる「塩」の組み合わせによって味が出、チームは輝くのだ。比嘉君や田口君のようにライト打ちで繋ぐ人、本来#あるべき#一発長打を秘めた 檜垣君、大島君、長崎君、嶋田君、高田君のスタイル、足でかき回しつつも、強い打球を放てる 安達君、大津君。金太郎飴でなければ、どれほどの打撃チームになっていたことか、と思う。
1週間、どれだけ立て直せるか、と思う人もいるだろう。しかし、今こそ自分たちを見つめなおし、今持っている「味」だけでなく、本来持っていたはずの「味」をも思い出し、ベストミックスのパフォーマンスを是非ともサパスタで見せて欲しい。GCSの資格を失ったわけではないのだ。
「君らは世の光だ。山の上に建設された村は、隠れようがない。」(マタイによる福音書 5-14)
天の、いや、野球界のいと高きところにホザンナ! 指導者は、選手の特徴をキチンと見極めて、低くても高く遠くでもいい、強い打球を放つという打撃における共通の条件を貫いて欲しい。
いやあ、投手陣が素晴らしいから余計に目立つ。
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試合。立ち上がり、近平君はいつもどおりのアート。一方、福田君は真っ直ぐが引っ掛かり、変化球の切れがなく、正直悪かった。だけど、いつものウチらしく、鈍いスイングで立ち直らせた。3回の失点は送球エラーから。6回の失点は、真ん中に入ってしまった横スラをラッキーボーイ金井君に運ばれた。その前の丈武君にも同じような球をレフトに痛烈なライナーを放たれ、予兆はあった。金子君は横スラの切れが抜群だった。松尾君はそれほど良くなかった。しかし、堂上君が安達君の盗塁を刺したのが大きかった。
9回。橋本君はそれほどボールが来ていなかった。寒さのせいか。甘い球を打って行ったのはいいけど、ヘッドが出てこない大島君は無理に引っ張り込んでサードゴロ。次の檜垣君の当たりは物凄いライナーとなって投手を襲い、腕に当たった。球場は凍った。でも続投。しかし、やはりおかしい。比嘉君は得意のライト打ちで1死1、3塁。代打中川君の時もストライクが入らず四球。ここで次打者田口君の時に耳打ちをしている。多分、四球後の初球を狙え、ということだろう。スタンドの声援は「じっくり行け、ピッチャーアップアップだぞ」「得意の右打ちや〜」しかし、田口君は自分の持ち味を忘れたかのような、肩に力が入りまくったスイングで苦し紛れのど真ん中のカーブを引っ掛け、サードゴロゲッツーで終了。チョコタンといつもどおり右狙いでいいのに。
物凄く疲れた。よって、試合の紹介はこれだけ。

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